ドローンで物流施設を管理へ!「もう一つの物流クライシス」に挑む大和ハウス工業
商業施設、マンションなどへの横展開も見据える
いくつかの課題はあるものの、プロジェクトは緒に就いたばかり。「クリティカルな課題はないとみている。現場の意見などを反映しながら、一つひとつの課題をクリアし、実用化に向けてスキームの精度を高めていきたい」と村川氏は意気込む。
ロードマップが順調に進めば、2025年度から大和ハウス工業が開発する全国のマルチテナント型物流施設への順次導入される予定だ。実現すれば、非GPS環境の屋内ドローン点検管理のケースとしては国内初となる。さらに次のフェーズとして、有事の際のテナント従業員の避難誘導、遠隔での設備異常点検などの機能追加も見据えている。
大和ハウス工業 建築事業本部の湯川夏実氏は「物流施設以外の施設管理にも水平展開していきたい」と先を見据える。
「人手不足の問題は物流業界に限った話ではない。商業施設、マンションなど他の用途の建物でも技術の横展開は可能だと思っている」
物流施設による管理人や警備員の人手不足という、知られざる「もう一つの物流クライシス」。ドローンによる無人点検管理ソリューションが、その解消の一手となるか、注目される。