めざすは4次元ポケットのないドラえもん!家庭用ロボット「LOVOT」大ヒットの理由
最終形は4次元ポケットのないドラえもん
2019年の出荷開始から4年。電子部品の供給不足という逆風の中でも、これまでに1万体以上を出荷し、2023年6月には中国進出を発表するなど、LOVOTはいよいよ躍動期を迎えつつある。林氏がその先に思い描くのはどんな未来なのか。
「将来的には4次元ポケットのないドラえもんを作りたい。のび太くんは、あのポケットから出てくるひみつ道具に頼って一時的にうまくいっても、最後は失敗ばかり。大事なのはいつも自分の味方として寄り添ってくれるドラえもんの存在そのもの。少しポンコツでも自分に寄り添って、味方でいてくれる。大事な時に後押ししてくれて、気づきのきっかけを与えてくれる。そんな存在になるロボットをいつか作ってみたい。それがテクノロジーの最終ゴールになるんじゃないか」
無機質な印象だったテクノロジーが温かさをもつことで潤滑油となり、コミュニケーションを活性化。人間にやる気や元気を与えてくれる。LOVOTのような最新テクノロジーをフル装備した家庭用ロボットが広く浸透し、その結果、社会から負のエネルギーやストレスが減少し、幸せの総量が増えていく。そんな未来が待っているなら、少なくともテクノロジー脅威論は霧散することになりそうだ。