ローソンがアバター接客を試験導入 多様な働き方の実現をめざす

植芝 千景 (ダイヤモンド・チェーンストア 編集者)
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将来的にはケアマネージャーや薬剤師もアバター接客に

 ローソンが運営する、OTC医薬品の販売を強化した生活サポート型コンビニエンスストア「ヘルスケアローソン」や、ケア(介護)拠点併設型店舗の「ケアローソン」でも、アバター接客の導入を検討する。今のところ、前者には薬剤師・登録販売者、後者にはケアマネージャーが常駐しているが、将来的にアバター接客への転換も視野に入れている。

 「現状では時間帯によって訪来店客数に波があるため、薬剤師・登録販売者やケアマネージャーの業務負担がまばら。しかしアバター接客であれば、少人数で複数店舗の接客をこなすことが可能になり、こうした偏りを解消できるのではないかと考えている」。

 さらにAVITAが行った独自調査では、「個人的でセンシティブな問題は、アバターのほうが相談しやすい」との結果も出ているという。そうしたアバターならではの特性を訴求することで、「相談者数の増加も見込める」と竹増社長は自信をのぞかせる。

2023年には全国で1000名運用をめざす

  アバター接客は今年11月に首都圏でオープン予定の、未来型店舗「グリーンローソン」で実証実験を開始。2023年には東京、大阪の店舗で50名、2025年には全国の店舗で1000名の運用をめざすという。

 竹増社長は「アバター接客の活用によって、多様な働き方への対応が可能になるだけでなく、深夜帯を中心とした働き手の不足や経営効率化など、複数の課題解決につながるはず」とシステム実装にあたっての思いを熱く語った。

 ローソンの今回の取り組みは、慢性的な人手不足・働き方問題を抱えるコンビニ業界に新風を吹き込むことになるか、今後の動向が注目される。

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記事執筆者

植芝 千景 / ダイヤモンド・チェーンストア 編集者

同志社大学大学院文学研究科(国文学専攻)修了。関西のグルメ雑誌の編集部に所属後、ダイヤモンド・リテイルメディアに入社。日本酒、特に関西の地酒好き。趣味は、未知のものを食べること。「口に入れてから考える」ことをモットーに、日々さまざまな食べものを味わっている。

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