年商18億円→35億円に!? コモディイイダ町屋店はなぜ“奇跡”を起こしたか

取材・文:小笠原 玲 (ダイヤモンド・チェーンストア 編集記者)

首都圏1都2県で食品スーパー(SM)を展開するコモディイイダ(東京都/飯田武男社長)。2021年末に飯田氏が社長に就任して以降、売上高1000億円を目標に掲げ、既存店20店舗の大規模改装を進めてきた。その中でもとくに大きな成果を上げたのが「コモディイイダ町屋店」(東京都荒川区:以下、町屋店)だ。同店の年商は約18億円から約35億円まで伸長、全店でも2位につける繁盛店に生まれ変わった。どのような売場づくりで大躍進を遂げたのか。

30~50代の取り込みに成功

コモディイイダ町屋店外観
コモディイイダ町屋店店舗概要
●所在地:東京都荒川区町屋3丁目18-11
●売場面積:1階約290坪、2階約320坪
●営業時間:9:00~22:00
●アクセス:京成本線「町屋」駅から徒歩10分

 町屋店は京成本線「町屋」駅から徒歩10分の場所に位置する。駅周辺は個人経営の飲食店が多く、下町らしいにぎわいが残るエリアだ。一方で近年は再開発が進み、高層マンションが相次いで建設されている。商圏となる半径1㎞圏内では、高齢者が全体の約3分の1を占めるが、近年は30~50代のファミリー層の流入も増加傾向にある。

 町屋店の開業は1973年。店舗の老朽化に伴い、98年に1度改装を実施している。同社の中では大型店の位置付けで、1階に生鮮・食品(約290坪)、2階に衣料・雑貨(約320坪)の売場を構える。

 町屋店が急成長するきっかけとなった2度目の改装は2023年4月から段階的に実施された。まず、2階の衣料品売場を約半分に縮小し、

この記事をさらに読むと、老朽化していた店舗が、どのようにして現代の共働き世代のニーズに合わせた売場に刷新され、売上を倍増させるほどの競争力を持つに至ったのかについて理解することができます。

続きを読むには…

この記事はDCSオンライン+会員限定です。
会員登録後、DCSオンライン+を契約いただくと読むことができます。

DCSオンライン+会員の方はログインしてから閲覧ください。

取材・文

小笠原 玲 / ダイヤモンド・チェーンストア 編集記者

早稲田大学文学部(ドイツ哲学専攻)を卒業後、教育系の編集プロダクションで国語の入試問題の制作を担当。2024年、ダイヤモンド・リテイルメディアに入社。

休日の大半を台所で過ごすほど、無類の料理好き。得意な料理は、出汁巻き卵と切り干し大根の煮物。料理研究家の土井善晴氏を尊敬している。

趣味は、ミニシアターで映画をみること。音の大きな映画が苦手で、日常を切り取ったような変哲のない映画やドキュメンタリー映画を好む。見た作品のリーフレットを持ち帰り、コレクションしている。

関連記事ランキング

関連キーワードの記事を探す

© 2025 by Diamond Retail Media

興味のあるジャンルや業態を選択いただければ
DCSオンライントップページにおすすめの記事が表示されます。

ジャンル
業態