大阪で着々と広がる店舗網、「ロピア藤井寺店」の売場を解説!
鮮魚売場はコンパクトに堅実に
部門別に売場を見てみよう。
生鮮売場は青果と精肉が広く、鮮魚と総菜はやや縮小したが、全体としては標準である。 青果売場は階段を上がった目の前にあり、旬のミカンが迫ってくるような陳列となっている。青果の売場面積は約50坪(歩測)。両サイドに冷蔵ケースを配し、平場冷蔵ケース20尺にリンゴ、キウイ、パイナップルなどを陳列するなど既存店ではあまり見られない配置に挑戦しているようだ。
イオン藤井寺SC内のダイエーが野菜の価格を合わせていることもあって、藤井寺店でも価格訴求商品が目立つ。キャベツ、ホウレンソウ、大根、ブロコリーは各99円。「白菜1/4カット」(79円)はダイエーもほぼ同額で販売している。大きく価格差があったのがレタスで、ロピアは199円だったが、ダイエーは98円で提供。“ロピア対策”を打っているのがうかがえる。
総菜は約20坪とコンパクトにまとめ、取り扱い商品を絞った店内作業量を考えた売場づくりとしている。壁面12尺では「マルゲリータ」(580円)などピザ6品目を販売し、安定して売れていた。平台では米飯、ドーナツ、サンドイッチ、フライを展開する。
米飯では「焼鳥丼」(500円)、「にんにくたっぷりガーリックライス」(580円)、フライでは売れ筋の「ロピチキ」(2枚380円、4枚680円)などを販売。サラダは12尺で「ローストビーフサラダ」(680円、1200円)、「超シュリンプカクテルサラダ」(880円、1580円)などを販売。平場冷蔵・冷凍ケース16尺でプリンやデザート、グループ会社の利恵産業のピザとスープなどを販売する。全体的に専門店を意識した構成であるようだ。
![](https://diamond-rm.net/wp-content/uploads/2024/04/3b6497fc278c61c0566bd2f5b919ee42.jpeg)
鮮魚売場はイオン藤井寺SCに入居する鮮魚店「鯛将」を意識した布陣となっており、取り扱い商品はすべてパック対応で、品揃えも絞り込んでいるものの切身は充実していた。米飯も量感より質感を重視した独自商品で対応。売場は約20坪とコンパクトにまとめた。
右壁面24尺でマグロやタイ、カツオ、ハマチなどの刺身冊、「握り寿司茜18貫」(2590円)、「はまち握り寿司8貫」(890円)、「とことんしらす丼」(698円)、「とことんいくら丼」(1990円)など寿司や丼物の品揃えを充実させた。前方のエンド6尺ではサーモンを、サイドの平台12尺では「生真たら切り身100g」(150円)、「真たこ100g」(199円)を、背面には塩干を配置している。
冷凍魚は後方でカニや鮭などロピアの売れ筋商品を展開。平場冷蔵ケース24尺で宮城県産の生銀鮭やアンコウ、フグ、シジミなど丸物、貝類を扱うが、売場全体はコンパクトにまとめてロスが少ない堅実な品揃えであり、従来のロピアとは違う印象を受けた。
主役の精肉売場はフル回転
精肉は売場面積約70坪(歩測)で、他の店舗に比べるとやや広めである。壁面52尺では同社の高槻精肉プロセスセンター(大阪府)から納品されるひき肉や豚肉、ラム肉、店内加工の牛ブロックを展開。開店セールで「牛豚合ひき肉100g」(79円)、豚肉は「三元豚ローススライス100g」(99円)、「三元豚バラスライス100g」(109円)のほか、スペインのイベリコ豚、メキシコ産の豚ブロックなども展開している。
牛肉は正面壁面の48尺で黒毛和牛や同社オリジナルの「みなもと牛」をベースに、ステーキ、しゃぶしゃぶ、ブロックなど定番商品を提供。平台は4ゾーンで構成している。エンドの6尺は日替わり特売商品で、サイドの12尺はテーマを持たせて展開している。
最初の平台の前列には冷凍肉を並べ、希少部位や「みなもと牛」のブロック肉(100g当たり590円)など大容量商品を展開。背面には冷凍のオリジナル商品である生ウインナーや馬刺し、焼き鳥などで構成する。
2台目は牛肉と豚肉に加えて「こだわりのミールキット」を導入。「黒毛和牛しゃぶしゃぶ用」(2480円)と「ホルモン鍋」(980円)の2品目を販売していた。背面は鍋用食材やもつ鍋などを陳列。
3台目の平台は鶏肉。4台目はロピアが力を入れている味付け肉で「豚プルゴキ味つけ100g」(69円)を扱う。背面は「メガ盛り」コーナー。加工肉は平場40尺冷蔵ケースで展開。工場直送で地元大阪市の竹田屋総本店「無塩せきポークウインナー280g」(550円)など16品目を扱っていた。
![](https://diamond-rm.net/wp-content/uploads/2024/04/92e388e098173c23cd45d01bc2b966ba.jpeg)
この精肉は間違いなく、生鮮ゾーンの主役ともいえる売場となっている。「ロピアに行くなら肉を買う」というお客が大半であり、目的商品が売り切れていても「何か替わりを」と探して、さらに品薄になり、スタッフは常時補充に追われていた。
後編では日配・加工食品などの売場を見ていきたい。
(店舗概要)
所在地 大阪府藤井寺市岡2-8-41 ソリヤ2階
開店日 2023年11月10日
売場面積 約530坪(歩測)
営業時間 10:00~21:45
駐車台数 300台
Dr.矢野の売場診断! の新着記事
-
2024/07/11
リニューアルでロピア化した「スーパーバリュー草加店」の売場を解説! -
2024/06/09
小型店でも総菜の魅力は抜群! 「ヨークマルシェ大和町店」売場レポート! -
2024/06/03
ヨークベニマル小型フォーマット「ヨークマルシェ大和町店」、開店から 6年後の現況を調査 -
2024/05/31
大型店ひしめく激戦地で際立つ圧倒的安さ! 「ロピアフレスポ桜井店」の売場を解説 -
2024/05/24
奈良県の激戦区NSCに出店! 「ロピアフレスポ桜井店」の現場レポート -
2024/05/20
堅実に利益を取りにいく!? 「ロピア藤井寺店」売場レポート
この連載の一覧はこちら [79記事]
![Dr.矢野の売場診断!](https://diamond-rm.imgix.net/wp-content/uploads/2019/12/20191206_dryamo_main.jpg?auto=format%2Ccompress&ixlib=php-3.3.0&s=965b90609138a993dd759dccb7b2f4be)
ロピアの記事ランキング
- 2024-07-11リニューアルでロピア化した「スーパーバリュー草加店」の売場を解説!
- 2024-07-01スマホ1つでレジまで…進化するスーパーマーケットアプリの現在地
- 2024-07-05あのチェーンも導入!食品スーパーの「量り売り」、成功の秘訣は?
- 2024-05-17強豪ルミエールと激突!「ロピア筑紫野シュロアモール店」の売場を解説
- 2024-05-31大型店ひしめく激戦地で際立つ圧倒的安さ! 「ロピアフレスポ桜井店」の売場を解説
- 2023-07-05売場の“ロピア化”が止まらない?! 「スーパーバリュー杉並高井戸店」の売場を徹底解説
- 2024-03-11ストアオブザイヤー2024、7~10位 ヤオコー、ロピアのあの店がランクイン
- 2024-04-12競合の追随許さない!横浜 「ロピア港南台バーズ店」の生鮮売場を徹底解説
- 2024-05-07九州4号店は福岡県筑紫野市! 「ロピア筑紫野シュロアモール店」を売場レポート
- 2022-06-03兵庫県三田市のニュータウン中心地に出店! 「ロピア兵庫三田店」の売場を解説
関連記事ランキング
- 2024-07-11リニューアルでロピア化した「スーパーバリュー草加店」の売場を解説!
- 2024-07-01スマホ1つでレジまで…進化するスーパーマーケットアプリの現在地
- 2024-07-05あのチェーンも導入!食品スーパーの「量り売り」、成功の秘訣は?
- 2024-05-17強豪ルミエールと激突!「ロピア筑紫野シュロアモール店」の売場を解説
- 2024-05-31大型店ひしめく激戦地で際立つ圧倒的安さ! 「ロピアフレスポ桜井店」の売場を解説
- 2019-11-07強豪ひしめく首都圏で確かな存在感! 「スーパーベルクス」の実力
- 2023-07-05売場の“ロピア化”が止まらない?! 「スーパーバリュー杉並高井戸店」の売場を徹底解説
- 2024-04-12競合の追随許さない!横浜 「ロピア港南台バーズ店」の生鮮売場を徹底解説
- 2024-05-07九州4号店は福岡県筑紫野市! 「ロピア筑紫野シュロアモール店」を売場レポート
- 2024-03-11ストアオブザイヤー2024、7~10位 ヤオコー、ロピアのあの店がランクイン