伊勢崎、高崎に一挙2店舗を出店! ロピア群馬1、2号店の売場を徹底解説
ロピア(神奈川県)が群馬県内への攻勢を強めている。2025年7月9日に「ロピア伊勢崎店」(伊勢崎市)、同14日に「ロピア倉賀野店」(高崎市)を相次いでオープンし、県内進出を果たした。いずれもミスターマックス(福岡県)が運営する商業施設内への出店で、注文後に調理する「Made To Order(MTO)」方式の飲食店を併設している。新天地・群馬県において、どのように集客力を発揮し支持を高めようとしているのか、両店の売場から確認していきたい。
※本文中の価格はすべて本体価格

レイアウト、売場配置は両店で異なる
2025年7月、ロピアが群馬県内に2店舗を相次いでオープンした。いずれもミスターマックス店舗内への出店で、売場面積は伊勢崎店が大きく、倉賀野店はコンパクトなレイアウトになっている。
両店とも入口にはスロープ、正面には壁があり、その脇にカートやカゴを配置している。青果、鮮魚、総菜、精肉へ続く生鮮部門の通路幅は広く確保され、回遊性を意識した設計となっている。部門配置の順序も異なり、倉賀野店は精肉売場が変形しているが、通路幅を広めに取っているのが特徴である。
グロサリーには単品訴求を意識した巻きエンド型什器を導入し、関西エリアの新店では多数見られた可動式什器は少なめとなっている。冷凍食品は伊勢崎店がレジ待ち列を外した場所に配置して選びやすさを確保する一方、倉賀野店はレジ列沿いに置かれており、回遊のしづらさを若干感じた。

一品単価と買上点数を“両取り”する仕掛け
青果は商品を絞り込んだ構成となっている。売場トップは果物を中心に、野菜をボリューム陳列しバランスを取っている。什器は下段や背面にも補充可能なタイプを採用し、スペースを有効活用するハード設備を導入している。定番品や価格訴求アイテムは上段でボリューム展開し、インパクトを強調。高グレード品や数量限定品は下段や背面に置き、一品単価と買上点数の双方の増大をねらうような仕掛けとなっている。
加工面では、自動パッキング機や値付け機を導入してインストア加工を強化しつつ、アウトパック商品も組み込み、効率的な売場運営を実現させている。両店ともにスイカやパインのカットフルーツに力を入れ、スライスカットはインストア、ブロックカットやスイーツ系はアウトパックを採用するなど使い分けを行っていた。さらに、プリパックの野菜・果物は市場加工品を活用するなど、インストアとアウトパックを柔軟に選択して売場づくりを行っている。
果物売場は「グレード感」と「価格訴求」のバランスを取りつつ専門性を発揮していた。とくにスイカの品揃えは圧巻で、北海道、山形、長野、新潟、千葉、神奈川の6産地を扱い、「らいでん」「黒小玉」「尾花沢」「三浦」「松本ハイランド」といったブランド品を揃え、中心価格帯を1500円に設定することで割安感を演出していた。伊勢崎店はバナナやアメリカンチェリー、デラウェアなど手ごろな商品に重点を置く一方、倉賀野店はシャインマスカットや幸水梨など高単価アイテムを重視し、差別化が図られている。
野菜はベーシックアイテムが中心で、100円台の価格設定が目立つ。お盆商戦を意識した生わさびや群馬県産野菜も展開し、売場のポイントを明確に打ち出していた(※調査日は8月)。
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