「情熱価格」などドンキPBに特化した新業態がオープン 1号店「ドミセ渋谷」の売場づくりとは
パン・パシフィック・インターナショナルホールディングス(東京都/吉田直樹社長:以下、PPIH)は8月24日、東京都渋谷区に大型複合施設「道玄坂通(dogenzaka-dori)」を開業し、子会社のドン・キホーテ(同)は同施設内1階に「ドミセ渋谷 道玄坂通ドードー店」(以下、ドミセ渋谷)をオープンした。PPIHのプライベートブランド(PB)を揃えた新業態「ドミセ」の1号店となる同店の売場をレポートする。
PPIHのPB商品を集結させた店舗
「MEGAドン・キホーテ渋谷店」のはす向かいに立地する商業施設「道玄坂通」は、17年に閉店した旧「ドン・キホーテ渋谷店」跡地に建つ。地上28階建で、1~2階が店舗フロア(計12テナント)になっており、1階はドミセ渋谷のほかカフェチェーンの「猿田彦珈琲」など、2階は買取専門店の「買取えもん」などが入る。3~10階はオフィスフロア、11~28階はホテルフロアとなっている。
道玄坂通は交通量の多い「文化村通り」「道玄坂小路」沿いにあり、計4カ所に出入口を設けるなど通行人が施設内を通り抜けやすい設計になっている。PPIHの広報担当は「人と人を繋ぐような施設になってほしいという願いを込め、商店街のように通行人が自然と通りやすい設計を意識した」と語る。
道玄坂通の1階に入るドミセ渋谷は、約671㎡の売場にPPIHのPB商品を集結させた店舗となっており、食品、日用品、ヘルス&ビューティケア、アウトドア用品など幅広いカテゴリーを揃える。
約4000アイテムを展開する「情熱価格」のほか、スポーツブランド「アクティブギア」、カジュアルファッションブランド「レストレーション」、アウトドアブランド「グリーンステージ」、スキンケアブランド「コスパレード」、女性向けブランド「me&do」の計6ブランドの商品をアピールするため、PPIH初となるPB商品に特化した業態を出店した運びだ。
「ドン・キホーテ業態は圧縮陳列で品数が多いためPB商品を十分にアピールするのが難しい。そのため、ドミセ渋谷では商品一つひとつの魅力を十分に伝えられる店づくりを行っている」(広報担当)
たとえば、PBの人気商品をランキング形式で並べたコーナーや、お客のアイデアをもとに開発したPB商品を集めた特設コーナーなど、ドン・キホーテ業態にはない独自の売場提案を行っている。
限定商品や先行発売商品を販売しているのも特徴の1つだ。たとえば、年間約1万3000本を売り上げる焼き芋の人気PB商品「ドイモ」のうち、ドン・キホーテ業態では販売していない「熟成」「超じっくり焼き」シリーズを販売する。店内で6時間かけて焼く「超じっくり焼き」は、焼き芋が濃いあめ色になり、水分量が落ちて味の濃さが凝縮され、柔らかい食感になるという。