セブン-イレブンの最新省力化 フラッグシップ店舗で行う、“攻め”と“守り”の実験
専用機を導入して提供するオリジナルスムージー
ここからは「攻め」の取り組みを見ていこう。前述の通り、麹町駅前店では、既存店で見られない商品を売場の随所に差し込んでいる。その代表例が冷凍ケースで販売する「SEVENCAFE ケールグリーンスムージー」(税込250円)だ。既存店でお馴染みのコーヒーマシンの横に専用のマシンを導入し、出来たてのスムージーを提供する。
そのほか、ワイン専門店「エノテカ」をコーナー展開するほか、飲料冷凍ケースで「モエ・エ・シャンドン」など高級シャンパンを品揃えしているのも同店ならではの取り組みだ。
商品以外では、ゴンドラの上段のスペースを使い、木製フォークやエコバッグといった、全社的に力を入れる「SDGs(持続可能な開発目標)」をキーワードとした商品を販売する。旧来のコンビニエンスストアではあまり見られない、スペースを使った陳列でお客の目に止まりやすいようにしている。
24時間営業問題、7pay終了に続き、12月には残業代未払い問題が発覚するなど強い逆風にさらされている同社。批判が集まる中でも、競争力の源となる現場では、従業員の負担軽減、そして顧客満足度向上のための試行錯誤が続いている。