セブン-イレブンの最新省力化 フラッグシップ店舗で行う、“攻め”と“守り”の実験

小野 貴之 (ダイヤモンド・チェーンストアオンライン 副編集長)
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セブン-イレブン初導入!電子値札

 写真とともに売場見ていこう。改装前は有人レジ6台体制だったという麹町駅前店。改装後は有人レジ4台のほか、セルフレジ5台を新たに導入した。セルフレジのうち3台はキャッシュレス専用レジとなっており、残り2台は現金の利用が可能。なお、年齢確認が必要な酒類やタバコはセルフレジで購入することができないため、有人レジで対応する。

セルフレジ5台を新たに導入した

 ほかの実験店でも採用しているタバコ販売専用のタブレットも新たに導入した。タブレットで商品を選択すれば、棚にあるランプが光る仕組みだ。タブレット下に設置しているスキャナーで、持っているタバコのパッケージにあるバーコードを読み取ることでも注文できる。「店舗規模にもよるが、セブン-イレブンでは200銘柄以上のタバコを販売している。タブレットがあれば、熟練度の低いスタッフや外国人従業員でもスムーズにタバコを販売することができるようになる」と同社広報は説明する。

タバコ販売用の専用タブレット
レジ背面に設置されたタバコの棚。タブレットで商品を選択すると、棚にあるランプが点灯する

 麹町駅前店で初めて採用したのが電子値札だ。2000~2500枚ほどを導入し、全商品の7~8割をカバーする。導入コストは非公表で、ダイナミックプライシングなどの取り組みは当面行わない方針だという。「セブン-イレブンでは、週に約100アイテム、年間で全商品の7割が入れ替わるので、そのぶんの値札替え作業が発生している。作業量・作業時間の削減効果を見ながら、この先の展開を決めていきたい」(同社広報)。

セブン-イレブンとして初めて電子値札を導入した

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記事執筆者

小野 貴之 / ダイヤモンド・チェーンストアオンライン 副編集長

静岡県榛原郡吉田町出身。インターネット広告の営業、建設・土木系の業界紙記者などを経て、2016年1月にダイヤモンド・リテイルメディア(旧ダイヤモンド・フリードマン社)入社。「ダイヤモンド・チェーンストア」編集部に所属し、小売企業全般を取材。とくに興味がある分野は、EC、ネットスーパー、M&A、決算分析、ペイメント、SDGsなど。趣味は飲酒とSF小説、カメラ

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