競合ひしめく駅前激戦区に新規オープン! 「オオゼキ調布店」の売場を徹底解説!
バリエーション豊かな青果売場
部門別に売場を見ていくと、青果でとにかく目を引くのがバリエーションの豊富さである。品揃えの専門性、奥深さを特徴としてうまく活用できているのが、オオゼキの魅力訴求につながっている。
果物では、商品自体を見かけることが少ない国産ライチ(化粧箱:4980円)を陳列棚の上段に並べ、棚の中下段ではプラムやアンズ、ソルダムが続き、隣の冷ケースからは輸入のライチ、ライチの仲間のランブータン、マンゴスチンまでラインナップする。入荷が始まっているシャインマスカットも1000円台のものだけでなく、2980円や3980円のランクアップ商品まで用意されていた。
野菜においても、業務用で使われるような薬味の箱売りや群馬県産のさんしょう実など、予め決められたものだけを仕入れているだけでなく、売場の特徴をどのように出していくのかが、品揃えを見ているとよく表れている。またそれらをしっかり売り切り、商品回転を高めているのが、オオゼキの強みとなっている。
買上点数と一品単価を高める巧妙な仕掛け
もちろん定番となる旬商材の販売も充実している。季節品である国産サクランボ(※)をはじめ、大玉のキウイフルーツ、スイカ、デラウェアは平台コーナーで展開され、拡販をねらうレギュラーアイテムとして展開されていた。
続いて野菜で目に付いたのは、2桁売価で販売する目玉商品の差し込みである。野菜の平台は4台あったが、1箇所に集合させるのではなく、各平台に目玉商品を分散して展開させることで回遊性の向上を図るというねらいが透ける。
その商品選定についても、競合他店が真似できないような規格や容量、品質となっており、これらが機能し、売場全体での「オオゼキの買い物はお買い得」とイメージさせる原動力になっている。このように、レギュラーアイテムとバリエーションの豊富さを組み合わせ、買上点数と一品単価の双方を向上させる仕掛けがあるのが、オオゼキの青果部門の最大の強みといえるだろう。
カット野菜やカットフルーツにおいては、オオゼキでも対応は進んでいる。基本的にはアウトパック商品の活用が目立っているが、店内加工商品も混ざって陳列されていた。カット野菜ではアメーラトマトを使用したサラダが398円で展開されていた。また、「東京野菜」をはじめ、「京野菜」「石川野菜」など地域ブランド野菜の取り扱いにも力を入れている。石川野菜は視察当日にチラシ掲載され、売場スペースの関係から定番ではなく、陳列カートに掲示物を張り付けて特設コーナーとしていた点も印象に残った。
後編では総菜、精肉、鮮魚の売場を見ていきたい。
(店舗概要)
開店日 2023年4月1日
所在地 東京都調布市布田4-2-3
営業時間 10:00~22:00
電話 042-443-8890
アクセス 京王線「調布」駅中央口から徒歩1分
駐車場 なし