こんにちは、成田直人です。前回の続きです。売れない店長の思考回路を、説明しました。その考え方とは、何でも外部環境や他のせいにする、”他責”にありました。では、なぜ他責だと売れないのでしょう。そして売れる店長はどんな考え方なのでしょうか?解説していきますね。
売れる店長は改善をする
昨日の続きです。ではなぜ他責にすると目標予算を達成することがほぼ不可能になるのでしょうか?
それは、改善が生まれないからです。
A店長、B店長が今日予算を落としてしまいました。A店長は、「今日も集客がなくて売れない一日だったなぁ」と、終礼で業績報告して岐路につきます。
一方B店長はこんなことを考えています。
「今日は人の流れが良くなかったな。どうしたら予算達成できたのか……集客がなかった理由を検討してみよう……そうかセール後だからかもしれないな。セール後にも売上を安定させるためにはどうしたらいいのかな。そうだ!ポップを強化商品に取り付けて明日は積極的に拡販してみよう!」
このように自信が力不足で予算達成できなかったことを潔く認め、課題を抽出し具体的な改善策を挙げて翌日実行することを決めました。
さて、翌日の売上目標を達成できるのはどちらの店だと思いますか?
正解は、Bですよね。理由は明快です。
売れない店長は改善せず、売れる店長は改善をするからです。
ご存知の通りお客さまの購買行動は日々変わっています。今までは店に足を運ばなければ商品を購入することができませんでした。しかし、今はライバル店も多いし、インターネットでも商品を購入することができますよね。無数の選択肢の中から店を選ぶようになったのです。店内に商品を並べれば売れる時代から頭使って売る時代になりました。
今まで通りの売り方に固執してしまうと徐々に売上は落ちてきます。目の前には課題が沢山あるにも関わらず「今日は集客がなかった」「ライバル店にお客さまを奪われた」と言い訳を言っていてイイワケありますか(笑)? と、まあ冗談はさておき、いいわけありませんよね。お客さまの購買行動が日々変わる中であなたの店の売り方が変わらないのは大問題です。
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売れる店長にとって、世間の景気は関係ない!
売れる店長は言い訳をしない!
今のスーパーマーケットや商店街を見てみてください。
シャッター街と言われてしまうほど店が次から次へと閉店していますよね。私の担当する呉服屋さんをはじめとした商店街の中にある店はどこも昨対超えをしているので順調に成長しています。
なぜなら近くに商業施設ができて集客がなくなったから、という言い訳をしないからです。たしかに商店街からお客さまはどんどんいなくなっています。しかし、私のクライアントの店には次から次へとお客さまがやってきます。
向かいのテナントも閉店したのをみて、「景気悪いですね~」と私が冗談交りに話を向けても、「そうですか?うちは関係ないですね」と笑っていました。あなたは商店街の中にある着物屋(ただでさえ縮小業界)の売上を毎年更新することができますか?言い訳や愚痴はただ自身を満足、納得させたいだけのものなのです。
売れない店長はいつも同じ愚痴や言い訳をいい、自己否定することを恐れ行動(改善アイデア)が変わりません。だから同じことを続ける毎日なので業績は緩やかに落ちていくのです。
あなたの毎日の仕事は同じことの繰り返しになっていませんか?
答えがイエスなのだとしたら言い訳や愚痴も変わっていないでしょう。このままではお客さまの購買行動の変化に順応できず潰れてしまうことでしょう。生き残りたいのであればまず、「売れる店長の考え方」を身につける必要があります。方法とはとてつもなく簡単です。
「言い訳を言わない」
ただこれだけです。この決意からすべては始まります。
“言い訳と愚痴を言っても売上は1円も上がらないのが真実”
この大前提をもとに店長として日々の売上達成を目指す必要があります。覚悟は決まりましたか?早速今日から事務所に「他責ではなく自責」「言い訳・愚痴ゼロ」と書き出して張り出しましょう。今この文章を読んでいるときは「ふむふむその通りだ」と頭で理解をしていると思いますが、読み終わって数日経ったらあっというまに忘れてしまいます。だから、必ず張り出して毎日目にするようにしてくださいね!
次回は、売れ続ける店長が身につけている「行動・思考習慣」についてお話をします。お楽しみに!
なりた・なおと
19歳でABCマートアルバイト個人売上日本一を獲得。マネージャーになり昨年度対比1位、2位の原動力となる。その後、PC専門店PCデポに入社し、7ヶ月で個人売上1億円を達成。翌年、「良い」よりも「成果が出る」をモットーに小売・サービス・飲食業専門コンサルティング会社「株式会社FamilySmile」を創業。現在は、一部上場企業を中心にコンサルティング・研修・講演を手がけ多くの店舗で昨年度対比120%を達成。中には、3年で売上2倍になる店も続出するほどコンサルティングには定評がある。その功績が認められ日本三大褒章の一つ中小企業のノーベル賞と言われる「東久邇宮文化褒章」を受賞。セミナー講師ナンバーワン決定戦「S-1グランプリ」初代グランプリを獲得。