ダイエー屋号としては約4年半ぶりの出店! 「ダイエー豊洲店」レポート

2022/04/04 05:55
小野 貴之 (ダイヤモンド・チェーンストアオンライン 副編集長)
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健康志向・環境配慮型の商品が充実!

 豊洲店の売場では、都心エリアに在住する感度の高い消費者をねらった商品政策(MD)が多くみられた。写真とともに特徴的だったMDを見ていこう。

 導入部の青果売場では、健康志向の強い消費者が多いという想定のもと各種オーガニック野菜を充実させている。同コーナーの横には温度・湿度・空調などがすべて管理された環境で栽培された、農薬不使用の「工場野菜」も販売する。

青果売場ではオーガニック野菜を充実させている

 ダイエーの分析によれば、商圏内の半数は共働き世帯とのことで、毎日忙しく過ごす人々に向けた簡便商品を充実させているのも豊洲店の特徴だ。精肉売場では味付け肉やレンジアップ商品を多く揃えていた。

精肉では味付け肉やレンジアップ商材など簡便を切り口とした商品を豊富に揃える

 冷凍食品を標準よりも売場を広げて展開する。お皿を用意しなくてもそのまま食べることができるトレー付きの冷凍プレートや、自宅で焼きたてのような味わいを楽しめる冷凍パンなど約400品目の冷凍食品をラインアップする。

子育てで忙しい世帯を想定し、冷凍食品を強化

 冷凍食品と同様に、総菜も忙しい世帯を想定し、広くスペースを割いている。発芽玄米入りを使ったおにぎりや十六穀ご飯を使用した弁当、大豆ミートをはじめ植物由来の原料を使用したヘルシーメニューなど、「健康」を切り口とした商品が目立つ。

インストアベーカリーでは低糖質パンを販売
総菜も強化部門の1つ。健康志向に応える商品が目を引く

 そのほか、環境に配慮した商品の提案にも力を入れる。串を刺さないことでゴミ削減をめざす、「串の無い焼鳥」はその一例だ。

串を刺さないことでゴミ削減を実現する、「串の無い」焼鳥

 さらに豊洲店は今後、食品廃棄物の削減をめざし、家庭内で消費されずに残っている未開封かつ賞味期限内の加工食品を店頭で集め、フードバンク団体に寄付する「フードドライブ」にも5月から取り組むとしている。こうした環境配慮の数々の取り組みに対し、都心に居住する感度の高いお客はどう反応するかが注視される。以上のような取り組みにより、豊洲店では年商14億円の達成をめざす。

(店舗概要)
開店日 2022年4月1日
所在地 東京都江東区豊洲5-1-6
店長 草間和義
営業時間 7:00~24:00
店舗面積 299坪
取り扱い品目数 約8060
年商目標 約14億円
駐車台数 6台
駐輪台数 58台
従業員 正社員12人、パート・アルバイト20人(8時間換算)

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記事執筆者

小野 貴之 / ダイヤモンド・チェーンストアオンライン 副編集長

静岡県榛原郡吉田町出身。インターネット広告の営業、建設・土木系の業界紙記者などを経て、2016年1月にダイヤモンド・リテイルメディア(旧ダイヤモンド・フリードマン社)入社。「ダイヤモンド・チェーンストア」編集部に所属し、小売企業全般を取材。とくに興味がある分野は、EC、ネットスーパー、M&A、決算分析、ペイメント、SDGsなど。趣味は飲酒とSF小説、カメラ

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