味、健康、表記は?増え続けるコスモス薬品の簡便惣菜の実力診断!スー パーの脅威になるか

解説:鈴木 國朗(アイダスグループ代表)
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食品を強化し成長中のドラッグストア(DgS)。生鮮食品や店内調理の総菜、日配や冷凍食品など、日常の食卓に上る商品を拡充して、来店機会の創出を図っている。そうしたなか今回クローズアップするのが積極出店を続けるコスモス薬品(福岡県/横山英昭社長)だ。食品のなかでも、昨今は日常の食卓を意識した簡便商品のプライベートブランド(PB)を展開し、ラインアップを広げている。その商品群を調査し、特徴やねらいを解説する。

社会的ニーズにも応えるDgS向きの商材

 コスモス薬品の2023年5月期売上高は対前期比9.6%増の8276億円。このうち食品の構成比は58.5%(同0.6ポイント増)と約6割に上り、対前期比10.7%増で伸長している。

 昨今、生鮮食品の販売を強化するDgSが増えているなか、コスモス薬品の場合は、生鮮食品を置いていない店が多く、あっても品揃えを絞り込んでいる。一方で、加工食品や日配、冷凍食品などの比較的販売期間の長い食品カテゴリーでは幅広い品揃えを提供しているのが特徴だ。

ドラッグストアコスモス南柏店
今回調査した「ドラッグストアコスモス南柏店」(千葉県柏市)

 食品のPBの開発にも力を入れており、日常づかいの加工食品や菓子、飲料などを低価格で提供する「ON365(オン・サン・ロク・ゴ)」と、簡便総菜の「おいしい惣菜」シリーズを展開する。なかでも今回調査したのはこの「おいしい惣菜」シリーズだ。DgSでも珍しい、簡便総菜に特化したPBシリーズである。冷蔵と冷凍カテゴリーで、レンジ調理や湯煎など、ひと手間で食卓に並べられる総菜を販売する。同社ホームページで掲載されている同シリーズの紹介文では、簡単・便利であるほか、ごみや洗い物をなくすという価値提供もめざしているという。

 パッケージは、茶色と白を基調とした品のあるデザインで統一され、またシリーズ名に「おいしい」を掲げていることから、味や質にもこだわった商品を追求しているようだ。

 このようにコスモス薬品が、簡便総菜のPBシリーズを展開するねらいとして考えられるのは、まずはワンストップショッピングの実現だろう。DgS商材以外に、食品も買い揃えられる利便性を提供する。

 次に、

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