おせち市場、価値が再認識され市場は好調、帰省の増加でますます活性化!
おせち商戦のカギは早出しの強化
おせち関連品市場が好調を維持するなか、メーカー各社は多様化する消費者ニーズに応えた商品を揃えて、おせち商戦に挑む構えだ。
たとえば、一正蒲鉾では食の安全・安心の観点から「国産」に対するニーズが高まっているため、主原料はもとより副原料まで純国産100%にこだわった「純」シリーズに力を入れる。生産者の顔写真とメッセージを添えたPOPをはじめ、各種販促ツールを用意し、店頭を盛り上げていく。
また、「お正月にはよいものを」と願う「ハレの日」需要が高まることから、鈴廣蒲鉾本店では人気の「上小板蒲鉾」を中心に、伝統の小田原蒲鉾の強みを全面的に打ち出していく考えだ。
一方、「『みんなといっしょ』がなによりのごちそうです。」をテーマに、食物アレルギーに配慮した製品づくりに長年取り組んでいる堀川では、「卵・小麦・乳」を使用しないおせちセットを今期も登場させる。
こうした多種多彩なおせち関連品を通して売上拡大につなげていくには、早出しの強化が欠かせない。というのも、早めに正月準備をする生活者が一定数いるうえ、大雪など天候による年末間際の欠品リスクを回避できるからだ。何より早出しを図ることで“お試し買い”を促し、リピート購入も期待できる。
コロナ禍をきっかけに、おせちを用意して新年を祝うことが幅広い世代で定着しつつあるだけに、高付加価値商品を中心に早出し展開を実施していきたいところだ。