2021年秋冬の冷凍食品売場のつくり方!年末年始に取り組むべき3つの切り口とは

解説・文:中村 徹(トルティーノ代表取締役)
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簡便性・保存性の高さから、以前より需要が伸長傾向にある冷凍食品。コロナ禍では巣ごもり需要やまとめ買い需要から冷凍食品のニーズはさらに大きく拡大しつつある。本稿では、年末年始に向けた冷凍食品部門の販促戦略について、3つの切り口から紹介したい。

ワクチン接種で人流増加の可能性

 図表は冷凍調理食品の消費金額を2015年1月から21年6月まで月別に示したものである。このグラフから読み取れることは、コロナ禍前も冷凍調理食品は年間ベースで数%ずつ伸びていたが、コロナ禍においては20年1~12月で対前年同期比12.4%増、21年1~6月で同11.4%増と2ケタの伸長を続けているということである。

 この期間で最も消費金額が高かった月は20年12月の877円である。なぜ昨年末にこれほど冷凍調理食品が伸びたのか。この原因はいくつか考えられる。緊急事態宣言は本稿執筆時点で4回発出されているが、年末年始は第2回め(21年1月8日~3月21日)の直前ということで感染者も増加傾向にあり、帰省や他県への旅行が自粛されたことなどから、人流がかなり制限された時期であった。したがって第1回め(20年4月7日~5月25日)と同様に、ベースとして「巣ごもり」「家飲み」などの需要があった。これに加え、年末年始というハレの時期のため単価の高い冷凍調理食品のお取り寄せやギフト商品が例年より増えたと考えられる。

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