売上拡大が続くロカボ商品!売上データから分析する、さらなる販売強化のポイントとは?
ロカボ商品の生活者に喜ばれる売場づくり
具体的な売場づくりの提案をするにあたっては、ロカボ商品の代表的なカテゴリーとして、クッキーやチョコレートのような乾菓子カテゴリーと、麺カテゴリーの2つに注目して分析していきたい。
ロカボ乾菓子購入者のニーズをとらえた売場づくり
~健康意識に訴えてついで買いをねらう~
まずはロカボ乾菓子について購入年代や一緒に買われているものを調べてみると、50代に最も購入されやすく、同時購入では野菜や果物、機能性食品やナッツなどの手軽に食べられる健康的な食品の購入が多かった。50代といえばお腹まわりの脂肪や内臓疾患が気になってくる年代だ。
また、ロカボ乾菓子購入時のバスケット金額や点数の高さにも特徴があった。【表】はロカボ乾菓子、乾菓子全体、SMの食品全体それぞれの購入時のバスケット金額と点数をみたものである。ロカボ乾菓子の入っているバスケットの平均金額は約3300円と、乾菓子全体が入っているバスケットの金額と比べると1.3倍、SMの買物客全体の平均バスケット金額と比較すると1.7倍と、非常に高くなっている。
ロカボ乾菓子は単体で食べるものなので、ほかのものを買わせるトリガー商品になっているとは考えづらいため、健康志向の強い方についで買いされやすい商品ということではないだろうか。小腹がすいたときの間食用として罪悪感ゼロをアピールし、レジ横で展開してみてはいかがだろうか。
ロカボ麺購入者のニーズをとらえた売場づくり
~低糖質×高たんぱくがキーワード~
続いてロカボ麺に関して調べてみた。【図4】はロカボ麺と麺カテゴリー全体の平日休日時間帯別での売上構成比をみたグラフである。麺カテゴリー全体は昼食として食べられやすいが、ロカボ麺は平日の夕方以降に購入されやすく、夕食として食べられていることがわかる。
また、一緒に購入されやすいものを調べると、えびやささみ、サラダチキンといった低糖質、高たんぱくな食材との買い合わせが多かった。クックパッドでも「低糖質」や「ロカボ」との同時検索ワードとして「高たんぱく」という言葉は近年急上昇している。ロカボ麺の売場では「低糖質×高たんぱく」を謳い文句としたレシピ提案や、サラダチキンとの関連販売をすることで、夕食にしても満足感の高いロカボ料理を売場から発信することができる。
以上、ロカボ乾菓子、ロカボ麺を代表として提案事例を紹介したが、ロカボ商品は購入者のニーズをとらえた売場づくりをしていくことで、より買ってもらいやすくなるのではないだろうか。