「パンテーン」「h&s」を軸に P&Gジャパンが提案するヘアケア市場成長のシナリオ
幅広いラインアップを持つ
メガブランドを有することの意義
―へアケアはアイテム数が非常に多いカテゴリーですが、店頭施策についてどのようにお考えですか?
小林:おっしゃるように、ヘアケアはプレイヤー数が多く新商品の投入も非常に多いことから、現状のヘアケア売場は消費者にとって、けして買いやすい売場とはいえないでしょう。
私自身、様々なカテゴリーを担当してきましたが、ヘアケアは衣料用洗剤のようにひとつのメーカーが大きなシェアを取ることは将来的にも難しいと思っています。そのような状況で市場の成長を活性化していくには、メーカーサイド、流通サイド、双方での役割分担が重要となってくるでしょう。
当社についてはダメージ&リペアの「パンテーン」、頭皮ケアの「h&s」というブランドを通じて消費者のお悩みを解決し、ヘアケアカテゴリーをリードすることを軸にビジネスを展開していきます。また、いわゆるプレミアムラインの一本足打法ではなく、一つのブランドの中でもニーズに合わせた幅広いラインアップを有している点が当社の最大の特徴です。ヘアケアのカテゴリーユーザーの半数以上がマス価格帯の製品を購入しているという市場環境の中で、どれだけ高付加価値の製品をご提供できるか、これが我々の役割だと考えています。
―今後もこのヘアケアカテゴリーは成長を続けると思いますか?
小林:はい、伸びていくと思います。当社の調査によると髪のコンディションについて満足している日数は、男女ともに1年の内3分の1程度で、満足している方が非常に少ないんですね。
そういう意味では、もっとユーザーの満足度を上げることで市場拡大のチャンスがある。たとえばトリートメントについても過去一年全く使っていないという方が半数以上いらっしゃいますし、こうした方にトリートメントを使って頂くことで満足度の向上と市場の拡大が見込めます。
現状、ユーザー数、消費量、価格、どの軸でみても、満足度が上限までいっているとは言い難く、深掘りできるポイントがまだまだ沢山あると思っています。
―最後に流通バイヤーへのメッセージをお聞かせください。
小林:繰り返しになりますが当社は「パンテーン」「h&s」という2ブランドを通じ幅広いニーズに応えるラインアップで、消費者の方にご満足いただき、得意先様である流通業の皆様へ価値ある貢献をさせていただきたいと考えています。今後も流通業の皆様との協働を通じ、カテゴリーの成長に繋げていきたいです。
*1 パンテノール、パンテニルエチル(浸透性保湿成分)
*2 2023年7月から2024年6月までのニールセン売り上げデータに基づく。
*3 香料の成分として配合
*4 エイジングケアとは年齢に応じたお手入れのこと
*5 酸化ダメージのこと








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