[4日 ロイター] – 米ドラッグストア大手CVSヘルスは4日、新型コロナウイルスのワクチン接種や検査に対する需要や医療費を巡る不確実性を理由に、来年の収益目標を若干修正した。これを受けて株価は約3%下落した。
同社のショーン・ゲルタン最高財務責任者(CFO)は「調整後1株当たり利益の伸び率を2桁台にすることは引き続きわれわれが達成しようとしている目標だ」と説明した上で、「この目標を発表した2019年から多くのことが変化した」と語った。
同氏は、薬局サービスや健康保険商品の好調な販売、新型コロナ関連費用の減少、コスト削減の取り組みが2022年の収益に貢献する可能性があると指摘した。ただ、医薬品価格の上昇や新型コロナの検査やワクチンの収益を巡る不確実性、最低賃金の15ドルへの引き上げなどが収益を圧迫する可能性があるとの見方を示した。
第4・四半期までにコロナのワクチン接種と治療のコストが上昇し、コロナ以外の医療サービスの需要が正常化すると見込んでいるため、2021年の医療費はわずかに増加すると予想している。
感染力の強いデルタ株の感染が広がっていることから、下期のコロナ関連費用は当初よりも高くなると想定している。
第2・四半期にワクチン接種が減速したことを踏まえ、2021年に同社クリニックでのコロナワクチン接種予想を従来の2900万─4400万本から3200万─3600万本に修正した。
この日発表した第2・四半期決算は、調整後1株当たり利益が市場予想を0.36ドル上回った。2021年の調整後1株当たり利益予想は7.70─7.80ドルとし、従来予想の7.56─7.68ドルから引き上げた。