EU、アマゾンが「公正な競争阻害」 新たな調査開始
[ブリュッセル 10日 ロイター] – 欧州連合(EU)当局は10日、米ネット通販大手アマゾン・ドットコムが自社の優位性などを利用して小売市場の公正な競争を阻害していると指摘した上で、アマゾンの商慣行を巡って新たな調査を開始したと明らかにした。
アマゾンは小売業者でありながら他の業者にオンライン市場「マーケットプレイス」を提供しており、こうした「二重の役割」が調査の焦点となっている。
欧州委員会のベステアー委員(競争政策担当)は「アマゾンのような、市場力を兼ね備え、二重の役割を持つプラットフォームが競争をゆがめることがあってはならない」とした上で「アマゾンが第三者の販売業者と競合する際、こうした第三者の販売業者の活動に関するデータがアマゾンの利益のために利用されるべきではない」と指摘した。
アマゾンは「世界の小売市場における当社の占有率は1%未満であり、当社が事業を展開する国のいずれでも一段と規模の大きい小売業者が存在する」とした。