めざすは海外4000店!コロナ禍でも積極出店する「丸亀製麺」のトリドールの海外戦略
世界中に新規出店、将来的には海外4000店舗をめざす
――海外事業における重点エリアや、今後新規に出店していきたいと考えている地域はありますか?
杉山 マーケットが大きく、所得水準が一定以上の国は同時並行で狙っていきたいと考えています。アメリカ、中華圏は引き続き重要なマーケットです。
また、ヨーロッパでは「Capdesia(キャプデシア)」という外食専門の投資ファンドと協業できることになりました。アメリカ同様、ジョイントベンチャーの形で事業を進め、来年の春頃にイギリスに丸亀製麺を出店する予定です。これを足がかりに、フランス、ドイツ、スペインなどヨーロッパ全体に展開していきたいと考えています。他には、インド、中東、中南米も今後のグループブランドの進出先として、市場調査や事業パートナーの開拓を進めているところです。
――海外事業における中長期的な数値目標はありますか。
杉山 将来的には、海外で4000店舗体制をめざしたいです。かなり大きな目標ではありますが、丸亀製麺が国内外で一気に約1000店舗まで拡大できた実績から考えると、トリドールグループの総力をあげれば不可能ではないと考えています。
海外マーケットには無限の可能性があります。トリドールがグローバルフードカンパニーとして世界中のお客さまに感動体験を届けられるよう、どんどん打って出たいと考えています。
杉山孝史氏
トリドールホールディングス 執行役員 兼 海外事業本部 本部長
慶應義塾大学卒業後、大手外資系コンサルティングファームに入社以後、複数ファームで18年間にわたりコンサルタントとして従事。数多くのグローバル企業を相手に、サプライチェーンや営業改革等の業務コンサル、経営戦略の策定、新規事業の立ち上げや海外展開の支援、海外M&A案件を多数手がける。2018年にエグゼクティブMBAも取得。大手外資コンサルファームのパートナー(執行役員)職としてクロスボーダーM&Aを統括した後に、2019年にトリドール入社。グループ目標達成のための戦略策定および実行局面を担っている。