縮む外食市場で劇的V字回復、米麺で14億人の中国を攻める!

聞き手:阿部 幸治 (ダイヤモンド・チェーンストア編集長)
構成:フリーランスライター:松岡由希子
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トリドールホールディングス(東京都/粟田貴也代表取締役社長兼CEO、以下トリドール HD)は最終赤字となった2021年3月期から一転、22年3月期は新商品開発、テイクアウトの強化により第3四半期累計で2ケタ増収、純利益も対前期比で110億円以上改善の92億円となり、業績をV字回復させた。さらに、海外で成長を実現するために積極的な投資も行う。粟田貴也社長にトリドール HDの成長戦略について尋ねた。

テイクアウト強化でV字回復

──外食産業を取り巻く事業環境をどのようにとらえていますか。

トリドールホールディングス代表取締役社長兼CEO 粟田 貴也
粟田 貴也(あわた・たかや)
1985年8月トリドール三番館創業90年6月有限会社トリドールコーポレーション設立、代表取締役社長95年10月株式会社トリドール(現、株式会社トリドールホールディングス)へ組織変更、代表取締役社長(現任)

粟田 2年にわたるコロナ禍で人々の価値観や生活様式が一変し、収束後も以前の状態に戻ることはないでしょう。これを前提としてどのように生き残っていくかが外食産業の命題です。

 また外食産業は長年、デフレ環境のもと、増加するコストを価格に転嫁できない状況が続いていました。今後、コストの大幅な増加が見込まれる中では、同質化がすすみ、価格競争に陥るという悪循環のスパイラルはいよいよ終焉し、付加価値をお客さまにきちんと提供できる企業がより強くなるでしょう。同質化からどのように抜け出せるかがポイントです。

──コロナ禍では住宅立地に強い業態が安定的に収益を上げる傾向がみられましたが、今後もこの傾向は続きますか。

粟田 オフィス街や商業集積地区でどれだけ集客できるかは見通しづらい一方、住宅地が存在するエリアは安定的に需要があります。たとえば、集客の拠点となる駅前立地でも色分けされ、夜間人口が多いエリアでは、店内飲食に加え、テイクアウトやデリバリーでも売上が見込めます。

──外食業界の苦境が続くなか、トリドールHDでは最終赤字となった20年度から一転、21年度(22年3月期)は第3四半期累計で業績をV字回復させています。

粟田 主力業態「丸亀製麺」でのテイクアウト施策の強化がグループの業績を後押ししています。これは、丸亀製麺(東京都/山口寛代表取締役社長)の経営陣と従業員が一丸となってコロナ禍でのお客さまのニーズの変化に機敏に対応し、短期間で「勝利の方程式」を確立できたからです。

 全国で緊急事態宣言が発出された20年4月には既存店売上高が対前年同月比49.7%減に大きく落ち込み、店内飲食だけの業態では次の時代に生き残れないのではないかと強い危機感を持ちました。

 そこで、

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