米上院議員、アマゾンへの捜査を司法省に要請 データ慣行巡り
[ワシントン 28日 ロイター] – 米上院のジョシュ・ホーリー議員は28日、米アマゾン・ドット・コムが自社のプラットフォームを利用している販売業者のデータを活用して独占的な体制を構築しているとして、アマゾンに対する犯罪捜査を行うよう司法省に求めた。
米紙ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)は24日、アマゾンの従業員が、自社サイトに出店している業者のデータを利用して、競合するプライベートブランド(PB)商品を開発したと報じた。
ホーリー議員は報道を受けて懸念を表明。バー司法長官宛ての28日付書簡で「アマゾンに対し、独占禁止に関する犯罪捜査を開始するよう要請する。報道はアマゾンが独占体制を築き、維持するために略奪的かつ排他的なデータ慣行に従事していることを示唆している」と述べた。
また新型コロナウイルスの感染拡大を抑制する措置により、小規模の小売店の多くが一時的な閉店を余儀なくされ、オンライン販売への依存度が高まっていることを考慮すると、このようなデータ慣行は「特に懸念される」とした。
アマゾンは声明で「従業員がPB商品を開発する際の判断に非公開かつ販売業者固有のデータを使用することは厳格に禁止されている」と指摘。広報担当者は電子メールで「WSJの報道内容が正確であるとは考えていないが、真摯に受け止め、内部調査を開始した」と述べた。
司法省の報道官はホーリー議員からの書簡を受け取り、検討していると明かした。