米J.C.ペニーも大半の従業員を一時帰休、米百貨店業界の苦境鮮明に
米大衆百貨店のJ.C.ペニーは、新型コロナウイルスの感染拡大に伴って店舗の臨時休業が続いていることから、大半の従業員を一時帰休することを決めた。同様の措置はメイシーズやコールズなど大手百貨店もすでに表明しており、米百貨店業界の苦境が鮮明となっている。
J.C.ペニーは4月2日から店舗の時間給従業員の大多数を、5日から本社や地域オフィスで働く時間給従業員と正社員の大半を一時帰休とした。3月20日から始めていた物流センター従業員の一時帰休も継続する。
店舗の営業再開のめどは立っておらず、一時帰休が長引く可能性もある。休業の間も従業員はJ.C.ペニーの医療保険を利用することができ、また、多くの従業員は州政府の失業給付なども受けられるとしている。
店舗の休業中もEC(インターネット通販)事業は継続しているため、EC用の物流センターやコールセンターの従業員は一時帰休の対象としない。
米国では高級百貨店のニーマン・マーカス・グループが、連邦破産の申請を視野に入れながら、債権者や金融機関と資金調達の協議を進めていると報じられている。百貨店各社にとって、当面の資金繰りが最大の課題となっている。