ウォルマート、新会員サービス「ウォルマート+」を開始か、米メディアが報道
米ウォルマートが新たな会員サービス「ウォルマート+(プラス)」を開始すると米国の複数のメディアが報じた。会費を払うとウォルマートのEC(インターネット通販)で購入した食品や日用品などの配送料が無料となるほか、ウォルマートの店舗に併設されたガソリンスタンドでの給油料などが割引になるようだ。
最初に報じたのはインターネットメディアの「レコード(recode)」で、早ければ3月中にもウォルマートプラスをスタートさせるとしている。ウォルマートは2019年秋、年会費98ドル(または月会費12.95ドル)で何度でも利用できる会員制食品宅配サービス「デリバリーアンリミテッド」を全米200都市で始めたが、レコードによればウォルマートプラスはこのデリバリーアンリミテッドをリニューアルしたサービスになると見られる。デリバリーアンリミテッドは、ウォルマートの約1600店舗で実施されている。
通信社のブルームバーグは、ウォルマートの広報担当者は新たな会員サービスを計画していることは認めたが、実施時期やサービス内容などの詳細についてはコメントしなかったとしている。
サブスクリプション(定額課金)型の会員サービスとしては、アマゾン・ドット・コムが2005年に始めた「アマゾンプライム」が先行しており、年会費119ドルまたは月会費12.99ドルを支払うと配送料が無料となるだけでなく、映画や音楽などのストリーミングサービスなども利用できる。
ウォルマートは2010年に映像ストリーミングサービスのブードゥー(Vudu)を買収しており、アマゾンプライムと同じようにウォルマートプラスの会員も映画やテレビドラマなどを無料で見られるようになる可能性がある。ただ、米国ではウォルマートがブードゥーの売却を検討しているとの報道もある。