[東京 30日 ロイター] – 経済産業省が30日に発表した10月の商業動態統計速報によると、小売業販売額(全店ベース)は前年比6.4%増となった。ロイターの事前予測調査でも6.4%増が予想されていた。昨年10月は消費増税の直後で大きく落ち込んでいたため、ことし2月以来8カ月ぶりの前年比プラスとなった。
内食需要好調、巣ごもりでペット販売も増加
業種別では機械器具、自動車、無店舗小売り、飲食料品、医薬・化粧品などが伸びた。エアコンや冷蔵庫、家庭用(内食)食品、マスク・除菌製品などが好調だった。自動車などは前年増税で落ち込んだ反動が大きいが、「コロナ禍による巣ごもり・在宅需要もみられる」(経産省幹部)。
業態別ではスーパー(前年比5.8%増)や家電量販店(同29.0%増)、ドラッグストア(同7.3%増)、ホームセンター(同9.5%増)が増加し、百貨店(同2.5%減)やコンビニエンスストア(同3.3%減)などが減少した。スーパーは内食関連が好調を維持、コンビニはオフィスで食べる需要が減ったために弁当類の不振が続いている。
ホームセンターでは除菌製品やペットの販売が伸びており「巣ごもり需要ではないか」(経産省幹部)とみられる。