上場アパレル小売業の3月の売上高、9割超で減少、新型コロナの影響本格化
上場アパレル小売業の3月の売上高は、9割超が既存店ベースで前年実績割れとなった。新型コロナウイルスの感染拡大に伴う営業時間の短縮や臨時休業によって、売り上げが大きく減少している。
帝国データバンクが、アパレルを中心とした衣服類販売を手がける上場企業のうち、ホームページなどで月次売上高を公表している23社の実績を集計した。全店ベースでも既存店ベースでも、売上高が前年実績割れとなったのは21社(構成比91.3%)だった。前年実績を上回ったのは、西松屋チェーン(既存店ベースで21.3%増)とワークマン(同17.7%増)の2社だった。
「ナノユニバース」などを展開するTSIホールディングス(43.3%減)とワールド(41.9%減)、青山商事(41.2%減)、ユナイテッドアローズ(40.2%減)の4社は既存店売上高が4割以上減少した。この4社を除いて、3割以上減少した企業も10社あった。
4月7日には緊急事態宣言が発令され、対象となった7都府県ではほとんどのアパレル小売業が臨時休業などの対応を取っていることから、売上高の減少幅はさらに大きくなることが予想される。