[東京 10日 ロイター] – イオン は10日、2021年2月期の連結営業利益が500―1000億円(前年比76.8%減―53.6%減)と、大幅減益になるとの見通しを発表した。新型コロナウイルスの日本での感染は上期中にピークアウトするものの、消費マインドへの影響は、今期末まで残り続けるとみている。
また、現在、7都府県に出ている緊急事態宣言の期間延長や地域拡大の可能性も踏まえ、予想数字はレンジで開示した。リフィニティブがまとめたアナリスト7人による連結営業利益予想の平均は2337億円。
吉田昭夫社長は会見で「新型コロナの今期への影響は、非常に流動的で見極めが難しい」と述べた。
新型コロナの影響については、事業によってまちまち。ドラッグストアやスーパーマーケットなどでは、駆け込み需要やマスクなどの需要増がプラスになっているが、ショッピングモールや金融事業は休業や外出自粛の影響を受けている。同社が展開しているASEANでも同様の影響が出ているという。
20年2月期の連結営業利益は5期連続増益で、過去最高益となった。海外の事業が12月で締めとなるほか、日本でも2月はトイレットペーパーやマスクの買い溜めといった特需があったことから、新型コロナの影響は少なかったとしている。