ファミリーマート「KING オブ チーズパン」でねらう収益改善の中身とは?
素材や味にこだわったオリジナル商品で勝負
第2回目となる今回は、年々需要が増加しているという「チーズ」がテーマとして掲げられた。エントリーしたのは、伊藤製パン(埼玉県)、神戸屋(大阪府)、札幌パリ(北海道)、敷島製パン(愛知県)、白石食品工業(岩手県)、日糧製パン(北海道)、フジパン(愛知県)、山崎製パン(東京都)、リョーユーパン(福岡県)の9社。エントリー商品の一部を見ていこう。
前回優勝し、今回5ブロックすべてにエントリーしているのは、山崎製パンの「チーズケーキデニッシュ」(本体価格119円)だ。クリームチーズ、カマンベールチーズ、マスカルポーネチーズと3種のチーズを使用した、マイルドな味わいのチーズクリームとデニッシュ生地を焼き上げた商品だ。
また、前回山崎製パンとともに優勝した神戸屋は、関東・甲信越・福島ブロックと関西・東海・北陸・中国・四国ブロックにエントリーし、「チーズ三昧」(同128円)を発売する。クリームチーズとチェダーチーズの2種類のチーズクリームをパン生地で包み、さらにその上にシュレットチーズと粉末チーズをのせて焼き上げ、香ばしい仕上がりとしているのが特徴だ。
リョーユーパンは、九州ブロックでのエントリーで「大きなチーズパン」(同110円)をアピールした。九州においては、「大きい・濃い味・安い」が“売れるパン”のキーワードだという。そこで同商品は、ファミリーマートのオリジナル商品である「あらびきチョリソーソーセージ」の1.3倍の大きさとした。チーズとマヨネーズを組み合わせることで濃厚な味わいを実現しながら、価格は110円とファミリーマートのレギュラー商品と同程度に抑えている。
各ブロックで優勝したパンは、今春に再度商品をファミリーマートの店舗で発売し、優勝記念企画も実施する。澤田社長は「全国約1万5800店という規模での企画実施は、ファミリーマート以外にはない。各メーカーの商品について多くの人に知っていただける機会になる」と述べた。