バスチーだけじゃなかった! 2019年のコンビニベストヒットスイーツはこの3つ

宮川耕平(日本食糧新聞社)
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誰でも手軽に! ミニストップの「タピオカミルクティー」

ミニストップは幅広いお客にタピオカミルクティを提供した
ミニストップは幅広いお客にタピオカミルクティを提供した

 ローソンとは違った意味で、コンビニスイーツの本道だと思ったのがミニストップの「タピオカミルクティー」、「タピオカいちごミルク」です。10月4日に発売し、1店あたり35杯の発注制限をかけてフル回転、同月の既存店FF(店内加工ファストフード)売上を17%増(!)に引き上げた立役者の1つです。余談ですが、もう1つの牽引役は「チーズハットグ」でした。

 このタピオカドリンク、とくにブームに先駆けたわけではありません。むしろ遅れてきた部類です。ミニストップが新たなスタンダードを作り出したわけでもありません。もちろん、原材料にこだわり、タピオカの解凍処理に気を配り、ミルクには看板商品のソフトクリームと同じ北海道産牛乳を使用、そのうえで本体価格330円と手頃に仕上げたからこそのヒットではあります。とはいえ、ミニストップがタピオカドリンクを再発明したわけではありません。

 ミニストップのタピオカドリンクがコンビニ商品の本道というのは、高い品質を手頃な価格で、誰でも気軽に買えるようにしたからです。

 この商品、地方でより売れたといいます。タピオカドリンクの専門店がないエリアに、流行を届けたのは功績です。また、都会でも女子高生に混じって並ぶのはちょっと・・・、という男性に、気後れすることなく体験する機会を提供しました。こうした気軽さもコンビニの役割ではないでしょうか。その貢献の成果が、FF売上17%増です。

 ローソンの発明的な発想や、流行の裾野拡大に一役買ったミニストップ。コンビニのこうした取り組みにより、近くで、気軽に、手頃な価格で本格的なスイーツを楽しめます。コンビニ商品の価値とはそういうものだと改めて思う次第です。

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