検索データ・位置情報データの活用/分析で実現する顧客インサイトの深化
検索データから市場動向やニーズを深堀できる
次に「DS.INSIGHT」というデスクリサーチツールを使う事で取得可能なデータと、活用方法をデモンストレーションで紹介する。画面上のPeople・Place・Personaの中からPeopleをクリックし「クリスマス」を入力すると、クリスマスと一緒にユーザーがヤフー上でどのようなキーワードを検索しているのか、キーワードマップが表示される。円の大きさが検索数の多さ、色は性別、線はAND・OR検索がビジュアル化されており、直近1週間分が表示される。
例えば「飾り」の円をクリックすると検索人数4700人、男性15%、女性85%が分かる。ランキングも表示でき、前週比、前年度週比なども見られる。時系列キーワードの抽出で、何かのキーワード検索した前後にどのようなキーワードを検索したのかも分析できる。
活用方法としては、店舗でのイベント準備、商品の取り扱い、年代性別にどのようなメッセージで訴求するのかという検討や、自社商品と競合商品との比較に加え、地域別や年代別など、過去4年間分のデータも可視化できる。コロナ禍で人々の行動が変化している中で、キーワード検索を基に様々な動向や比較が可能になる。
店舗来店者を4つの切り口で可視化する
最後に、人流データを使いながら、施設来訪者分析を行うツールを紹介する。デスクリサーチツール「DS.INSIGHT Place」に直近、実装された機能だ。
たとえば、「西友 三軒茶屋」と入力、クリックすると地図画面上に西友三軒茶屋店が表示され、そこに訪れている人達の性別、年代別、来店頻度、商圏エリア(居住エリア)、店舗外行動サマリーを可視化することができる。時間×日別の来店者推移や来訪者が普段よく検索するキーワードも見られる。ある小売企業ではこの施設来訪者分析機能を使って、自社店舗と競合店舗における商圏領域の重複や、性別・年代別の違い、リピーターの割合を分析して、店舗の顧客像の理解を深めている。
これまでの話しをまとめると、①想像より身近にデータを使い顧客理解ができる環境が整っている ②変化の激しい世の中において、顧客の「行動パターンやニーズも常に変化するためリアルタイムに把握することがより重要である ③自社保有データ+外部データ、勘と経験+ファクトデータ、これらが顧客インサイトの深化につながっていく、ことがポイントになる。流通業界の皆様には、ぜひ無料トライアルを活用し、ご利用いただきたい。
※このレポートは2022年11月29日に配信した「DCSオンラインカンファレンス」の講演内容をダイヤモンド・リテイルメディア流通マーケティング局がまとめたものです。