3年後500億円規模の売上めざす、バローHD、怒涛の関西戦略とは
滋賀のぞく関西の売上 3年で267億円→500億円へ
関西強化について、22年8月に社長代行、23年6月に社長に就いた小池孝幸氏は第2四半期決算説明会で「分厚い関西市場は強者同士の戦いになる。競争の激しい市場にあえて入っていくことで新しい課題を見つけていきたい」と意気込む。現在SMのバローは、生鮮を強化して目的来店性を高めた「デスティネーション・ストア」化を推進し成果をあげており、これが関西でも力を発揮できるか注目される。バローグループの関西(滋賀県除く)での売上高は267億円(22年度)だが、これを次期3カ年で500億円規模に引き上げる計画だ。
次期中計では収益力向上に向けてグループ連携のあり方も見直す。バローHDは、傘下のSMやDgS、HCといった小売に対して、卸や物流、食品製造などの機能を提供する子会社を持つ。機能子会社には売上が小規模の会社も多い。小規模会社が傘下の小売と連携し機能を提供することは難しい。そこで、卸の中部流通、物流の中部興産、設備メンテナンスのメンテックス、食品加工の中部フーズという、収益力の高い機能子会社4社を中堅機能会社として整備する。4社が小売との連携を強め、売上を次期中計の3年で1.5倍引き上げる計画だ。