生鮮入れつつ効率運営追求する薬王堂の主力フォーマット徹底解説
東北地方でドラッグストア(DgS)や調剤専門薬局を約380店舗展開する薬王堂(岩手県/西郷辰弘社長)は、売場面積300坪の「小商圏バラエティ型コンビニエンス・ドラッグストア」を主力フォーマットとする。近年は青果・精肉を扱う生鮮導入店舗も拡大するほか、売場レイアウトと販促施策を固定化したローコストオペレーション型の運営手法を取り入れるなど、新たな店づくりにもチャレンジしている。
「小商圏バラエティ型コンビニエンス・DgS」
薬王堂の創業は1978年4月。当初は食品スーパー(SM)の一角で薬局を運営していたが、82年11月に岩手県矢巾町で初の単独店となる「矢巾店」を出店、その後92年に150坪型DgS「津志田店」、95年に300坪型DgS「花巻南店」、96年には450坪型DgS「矢巾店」と、さまざまな売場サイズにチャレンジしながら、岩手県内外で店舗網を広げていった。
そして今では、東北6県に381店舗(うち調剤併設店4店舗、調剤専門薬局2店舗/23年2月期末時点)を展開。東北地方を代表するリージョナルDgSチェーンとして大きな存在感を示している。
前述のとおり多様なサイズの店舗を展開してきた薬王堂だが、現在は「小商圏バラエティ型コンビニエンス・ドラッグストア」を標榜する300坪タイプを主力フォーマットとしている。商圏人口7000人の「小商圏」で、医薬品や化粧品、日用品から食品まで手に入る「バラエティ型」の品揃え、家から近く、クルマが止めやすく、買物しやすい売場づくりを追求しながら「コンビニエンス(=利便性)」を提供する、というのが同フォーマットを軸とした薬王堂のビジネスモデルとなっている。
価格政策の軸は「ESLP」
そんな薬王堂のめざす店づくり
DCS Report の新着記事
-
2025/12/04
平均日販69万円! 沖縄ファミリーマート、強さの源泉は「地域密着」 -
2025/12/02
“コンビニ一本”で企業価値向上へ セブン&アイの新経営戦略の成否 -
2025/12/01
新PB、出来立て商品……駅ナカコンビニ「ニューデイズ」が新機軸の商品続々投入の理由 -
2025/11/17
利益面に明暗……ライフ、U.S.M.H、アークスの中間決算を解説 -
2025/11/06
トライアルが西友の買収を完了 徹底解説!結局、何がどう変わるのか? -
2025/11/04
年商18億円→35億円に!? コモディイイダ町屋店はなぜ“奇跡”を起こしたか
この連載の一覧はこちら [309記事]
薬王堂の記事ランキング
- 2025-11-25ウエルシア、コスモス、アオキ、薬王堂……フード&ドラッグ東日本主力4社の戦略とは
- 2025-11-28薬王堂が早くもドミナント化!? 栃木・黒磯エリアのフード&ドラッグ決戦を現地調査
- 2025-11-28コスモス東北上陸の地・福島県白河市のフード&ドラッグ戦争の現状を調査
- 2025-11-27「ドラモリ」が価格競争の台風の目に? フード&ドラッグ激戦区・宮城県名取市を現地調査
- 2025-10-09薬王堂が栃木に3店舗追加投入!熾烈極めるフード&ドラッグ陣取り合戦【今週の大店立地法速報】
- 2025-10-15薬王堂、関東進出&5年で450店舗の衝撃! 関東1号店の全貌に迫る
- 2025-09-22早くも関東2県目に上陸!「薬王堂日立大沼店」の売場をレポート
- 2025-10-14薬王堂HD、上期は増収増益 新商勢圏・北関東での手応えと今後の戦略は
関連記事ランキング
- 2025-11-26気づけば5店舗……クスリのアオキが出店増やす「スーパーのアオキ」の全容
- 2025-11-25ウエルシア、コスモス、アオキ、薬王堂……フード&ドラッグ東日本主力4社の戦略とは
- 2025-11-17利益面に明暗……ライフ、U.S.M.H、アークスの中間決算を解説
- 2025-11-26ウエルシアHDの新フォーマット「ドラッグ&フード」 売場づくりの全貌を大解剖!
- 2025-11-28薬王堂が早くもドミナント化!? 栃木・黒磯エリアのフード&ドラッグ決戦を現地調査
- 2025-11-26関東で攻勢の薬王堂が北茨城市に新規出店【今週の大店立地法速報】
- 2025-11-27「生鮮だけでは差別化できない」 スーパー関係者がフード&ドラッグに抱くリアルな警戒感
- 2025-11-28コスモス東北上陸の地・福島県白河市のフード&ドラッグ戦争の現状を調査
- 2025-11-29ウエルシアツルハ連合が、フード&ドラッグ市場を席巻するための条件とは
- 2025-11-06トライアルが西友の買収を完了 徹底解説!結局、何がどう変わるのか?
関連キーワードの記事を探す
ウエルシア、コスモス、アオキ、薬王堂……フード&ドラッグ東日本主力4社の戦略とは
ウエルシアHDの新フォーマット「ドラッグ&フード」 売場づくりの全貌を大解剖!
新PB、出来立て商品……駅ナカコンビニ「ニューデイズ」が新機軸の商品続々投入の理由
利益面に明暗……ライフ、U.S.M.H、アークスの中間決算を解説
セブン&アイとイオン 国内2大流通グループの中間決算を徹底分析!





前の記事
