アクシアル、グループの人事体制を大きく変更 ねらいと今後の成長戦略
M&Aも見据えて
10年内に200店体制へ
今回の機構改革は、流通小売業界における競争が激化するなか、アクシアルのいっそうの成長意欲を感じさせるものである。
原社長は今後のビジョンについて次のように語っている。
「アクシアルとしてチェーンストアの規模を享受できるといわれる200店舗の達成をめざしており、これの目標に10年以内に到達したい。
出店については立地の確保が難しくなってはいるものの、数年先まである程度の出店見込みが立っている。今後もキャッシュフローの範囲内で出店を重ねていきたい考えだ。
一方、M&A(合併と買収)による新たな提携先の獲得も視野に入れている。さまざまな話を多数いただいており、よい話があれば前向きに検討していきたい」。
このように大きな機構改革、人事異動を発表したアクシアル。同日発表された同社の2023年3月期第3四半期連結決算は、売上高が対前年同期比3.7%増の1925億円、営業利益が同1.3%減の86億円だった。
営業利益は、水道光熱費等の各種コスト増により減益だったが、売上高は新規出店や人流の回復などにより、収益認識に関する会計基準等の組み替え影響を除外した実績では、第3四半期連結累計期間において過去最高だった。
注目したいのが業態を越えた競争が激化するなか既存店客数を100.4%と伸ばしている点だ。商品価格の値上げ等の影響による1品単価の増加により客単価も101.2%となり、既存店売上高は101.6%となっている。
今回の機構改革でアクシアルがどのように強さに磨きをかけていくのか注目したい。