コロナ禍で会員急増!フードロス解消サイト「クラダシ」がECからリアルへ、販路拡大の背景とは

2021/10/22 05:55
堀尾大悟
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会員数は対前年比267%増!コロナ禍で注目が高まる

KURADASHIに対する注目をさらに集めたのが、20年からの新型コロナウイルスだ。217月時点の累計会員数は約24万人と、前年同月の94000人と比べ実に267%も増加した。

巣ごもり需要の高まりを受け、食品EC市場が拡大したことで消費者の認知度が高まったことが、需要サイドの要因だ。しかし、「それよりも供給サイドの要因のほうが大きいですね」と関藤氏は急拡大のキーファクターを明かす。

「全国の飲食店が経営自粛を余儀なくされたことで、食のサプライチェーンが寸断されました。飲食店に卸していた野菜、肉、酒類などの食品が一気に行き場を失ったのです」

一例として、東京オリンピック・パラリンピックの開催によるインバウンド需要を見越して多くの和牛が飼育されていた。生育期間が決まっている牛は1年、2年とストックしておくことができないため、どこにも卸せなければ泣く泣く殺処分せざるをえないという凄惨な実態がある。収穫した白菜やキャベツを農家が自らトラクターで潰しているニュースの映像も記憶に新しい。

「そこで、廃棄せざるをえない食品の受け皿として、KURADASHIに声をかけていただくことが増えたのです」

会員数の増加とともに、この一年で取引商品数も対前年比150%と急増した。 KURADASHIが、コロナ禍によって大打撃を受けたサプライチェーンの救世主となった格好だ。

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