スポーツウエアも「リサイクル」を競う時代に? アシックス、東京2020大会での挑戦とは?
スポーツウエアも「リサイクル」を競う時代に?
「ASICS REBORN WEAR PROJECT」の成功を弾みに、アシックスはサステナブルなものづくりへとさらに舵を切っている。2021年4月には、不要になった衣類や工場内で出た繊維ごみから作られた再生ポリエステル材を採用したシューズ「EARTH DAY PACK」を発表。2021年6月には、社内の各事業所やサプライチェーンにおける温室効果ガス排出量を63%削減(2015年比)するという新たな目標を発表した。
「国際的な環境イニシアティブであるScience Based Targets(SBT)イニシアティブでは、気候変動による世界の平均気温の上昇を、産業革命前と比べ1.5度以内に抑えるという目標を掲げ、企業に対して削減目標の設定を求めています。当社もこれに沿った目標を策定し、SBTイニシアティブの承認を受けました」(増田氏)
近年ではマラソン競技における「厚底シューズ戦争」に象徴されるように、機能面で1分1秒を争うし烈な競争が行われているスポーツアパレル業界。そこに、これからは「リサイクル」という新たな競争の軸が加わりつつある。東京2020大会は、「スポーツウェアリサイクル元年」として後世に記憶されるかもしれない。