店長含め外国人スタッフ比率2割 もうやんカレー、スマホ&LINE活用の多国籍人材育成術とは?
動画を使うと、外国人がより深く理解する

その1つが、デジタルを活用した人材教育だ。「動画」は、例えば店舗のレジやバックオフィスのパソコンの使い方をコンパクトデジカメ(現在はスマートフォン)で撮影、編集し、社員やアルバイトが視聴できるようにしてきた。ソースの作り方やテーブルにスプーンやフォークを並べる際の注意事項をテーマにした動画もある。
時間は、数分間から10分を超えるものまで多様だ。その数は、100本以上。一時期、日本語や英語のやりとりをする際、微妙なニュアンスまでは意思疎通が十分に図れない外国人スタッフが勤務していた時があった。そのようなアルバイトのことも考慮し、辻氏や各店舗の店長が手分けをして作ってきたものだ。
「例えば、ソースの作り方の動画を見ると仕事を早く覚えるようになる。その達成レべルも自分たちがイメージしたとおりになっている。一人前に早くなってくれると、カレーの値段も抑えることができて、お客さんに喜んでいただける」(辻氏)
作り方のコツは、撮影する側が大切なところをよく心得て、そこを中心にまとめることだという。編集する時にも同じことが言える。視聴後「ここがポイントで、このようにするとできる」とすぐにわかるようにするのが、ポリシーだ。辻氏は動画編集ソフトを使い、独自で学んだ。
この10年ほどで動画は、社員やアルバイトがLINE(ライン)で見ることもできる。英語や日本語に慣れていない外国人には、ラインでの動画を通じての教育効果が大きいようだ。
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