[ワシントン 1日 ロイター] – 米医薬・日用品大手ジョンソン・エンド・ジョンソン(J&J)のベビーパウダー使用による健康被害を巡る訴訟で、米連邦最高裁は1日、同社の上告を退けた。
この訴訟は、ベビーパウダーに含まれていたアスベストが原因で卵巣がんを発症したと主張する女性22人の訴えを併合したもので、ミズーリ州の高裁が昨年、同社に21億2000万ドルの損害賠償の支払いを命じていた。
同社は、訴えを併合した手続きが違憲だとして最高裁に上告していた。
J&Jは今月、経過利子を含めて25億ドルを支払う。同社は未解決の訴訟が残っていると表明。これまで、同様の訴訟を1万9000件以上抱えていることを明らかにしている。
J&Jは「今回の上告は、法的な手続きに関するもので、安全性に関するものではない。長年にわたる外部の科学的調査でベビーパウダーの安全性は確認されている。アスベストは含まれておらず、がんの原因にはならない」と表明した。
同社株は1.2%下落した。