米投資ファンドのKKRと楽天は3月1日、米ウォルマートからの西友の株式取得を完了したと発表した。KKRが65%、楽天子会社の楽天DXソリューションが20%の西友株を取得した。残りの15%はウォルマートが引き続き保有する。
また、同日付けでリオネル・デスクリー氏に代わり元セブン&アイ・ホールディングスの大久保恒夫氏が西友の新CEO(最高経営責任者)に就任した。西友は昨年12月、大久保氏が次期CEOに就任することを明らかにしていた。
KKRと楽天、ウォルマートは、「それぞれの専門性を相互に活用しながらイノベーションとデジタル・トランスフォーメーションを加速させ、西友が日本を代表するOMOリテーラー(オンラインとオフラインが融合した小売業)として躍進できるよう協業する」としている。
西友の2020年12月期の業績は、過去10年間で最高水準の売上高と利益率を達成した。売上高は前期比5.6%増の7850億円、EBITDA(金利・税・償却前利益)は売上高対比で約5%だった。
新CEOの大久保氏は、「ネットショッピングを充実させながらお客さまの購買ニーズの変化に迅速に対応すると同時に、全国の実店舗の運営もさらに強化することで、西友を新たな成長軌道に乗せることができると確信している」とコメントした。