リアル店舗が生き残るために店長が注力すべき3つの取り組み
「グーグルマイビジネス」で高評価・投稿件数が多い店をベンチマークする
2つめは、口コミで高評価が多い店舗をベンチマークすることです。今後の集客では、チラシやネット広告ではなく口コミが中心となります。この連載で何度か紹介している「グーグルマイビジネス」はまさにその筆頭です。ぜひお休みのときにでも、近隣で高評価かつ投稿件数が多い店に足を運んでみてください。
当社クライアントもそうですが、たった1年で投稿が1000件を超える店は「グーグルマイビジネス」の運用に力を入れています。競合店の投稿数が100件未満で、当社クライアントが1000件であれば、どちらが選ばれるかは明白です。どのように顧客に店内で「口コミ書こうかな」と思わせているのか。実績のある店に足を運び、確認してみてください。それを参考に、自店の高評価・投稿件数アップにつなげていきましょう。
顧客の潜在ニーズを引き出し、来店頻度を高める
3つめは、来店頻度の向上です。今後店舗ビジネスの集客は、間違いなく人口減の影響を受けます。この状況下で成長するためには、来店頻度を高め、より多くの商品を購入してもらうことが重要です。
来店頻度を高めるためには、顧客に「感動」を与えなければなりません。「家の近くにある」など、従来の立地面の優位性は役に立たなくなります。すでにECやネットスーパーが普及しており、リアル店舗は利便性においてオンラインに勝てません。
オンラインとの差別化を図るには、その店舗と出会ったことで「想定外の日常を手に入れることができた!」という感動を顧客に与えることが必要です。そこで私は「顧客の欲しいものだけを売るな!」と常にクライアントに指導しています。より高額な商品、より多くの商品を購入してもらうには、顧客の潜在ニーズを引き出し、感動をつくることが重要です。
あなたの店でも、顧客の購入点数が増えるように、従業員に商品知識の教育やセールスのロールプレイング、POPの作成講座などを実施しましょう。この取り組みは顧客の感動を生み出し、来店頻度向上につながります。消費者は「あそこにいけば新しい何かに出会える」という店を探しています。ありきたりな店で終わらないようにしましょう。
コロナ禍では今回紹介した3つの取り組みを念頭に置きながら、繁盛店をつくっていきましょう。反響があれば、そのほかの重要な取り組みを紹介していきます。
なりた・なおと
19歳でABCマートアルバイト個人売上日本一を獲得。マネージャーになり昨年度対比1位、2位の原動力となる。その後、PC専門店PCデポに入社し、7ヶ月で個人売上1億円を達成。翌年、「良い」よりも「成果が出る」をモットーに小売・サービス・飲食業専門コンサルティング会社「株式会社FamilySmile」を創業。現在は、一部上場企業を中心にコンサルティング・研修・講演を手がけ多くの店舗で昨年度対比120%を達成。中には、3年で売上2倍になる店も続出するほどコンサルティングには定評がある。その功績が認められ日本三大褒章の一つ中小企業のノーベル賞と言われる「東久邇宮文化褒章」を受賞。セミナー講師ナンバーワン決定戦「S-1グランプリ」初代グランプリを獲得。