テイクアウト利用比率4割をめざす! サイゼリヤ「ミラノ風ドリア」に 特化した新業態の狙い
「ファストフード市場はブルーオーシャン」
「日本のファストフード市場は未成熟で、ブルーオーシャン。将来的には国内で3000店以上を展開できる新たなファストフード業態を開発したい」。
イタリアンレストランチェーン「サイゼリヤ」を展開するサイゼリヤ(埼玉県)の堀埜一成社長が、「ダイヤモンド・チェーンストア」誌のインタビューで語った言葉だ。
実はあまり知られていないが、サイゼリヤは国内で勝ち残るための1つの道とするべく、長い年月をかけてファストフードの新業態開発を進めている。
その最新の実験店舗として11月9日にグランドオープンしたのが、新業態「ミラノ食堂」(東京都中央区)だ。場所は東京メトロ「茅場町」駅から南西約300m。飲食店やオフィスが立ち並ぶエリアのオフィスビル1階に入る。
「ミラノ食堂」は、「サイゼリヤ」の看板メニューである「ミラノ風ドリア」を中心に提供するのが特徴だ。
「サイゼリヤ」では、来店客が複数のメニューを組み合わせて楽しむ食事スタイルを志向し、単品ごとの分量を多すぎないようにしている。
これに対して「ミラノ食堂」では、「ミラノ風ドリア」のサイズを1.5倍と1食で満足できるボリュームで提供する。そうすることで、顧客回転率を高めるとともに、テイクアウト利用の比率も向上させるねらいだ。