上期客単価が8.8%伸びたセブン-イレブン コロナ禍であえて小容量品を拡充するねらい
めざすは「おうち時間の充実」
この利用動向の変化を受けてセブン-イレブンが20年度下期のテーマに打ち出したのが「おうち時間の充実~豊かな食卓を実現するビュッフェ提案~」だ。
人の移動が盛んだったコロナ以前は、コンビニではおにぎりやサンドイッチなど移動間の限られた時間のなかで手軽に食べられる食事を中心に提供してきた。しかし現在は外出自粛により自宅でゆっくり食事をする機会が増えている。セブン-イレブンはそうしたシーンに応じた商品の提供を強化していく方針だ。
では、具体的にどのような商品を展開していくのか。まず、「外食のようにさまざまなメニューを少しずつ、お酒とともに楽しみたい」というニーズが増えているとして、小容量商品の提案を強化する。具体例の1つが10月21日から販売する小さなパスタシリーズだ。コロナ禍でテスト販売したところ来店客から高い評価を得ているという。
また、外食ニーズを取り込むべく、本格派メニューも投入する。10月13日にはスープパスタに、2層構造の専用容器を新たに採用。麺と液体スープを分離した状態でレンジアップできるようにして、それぞれの本来の味わいがより楽しめる商品へとリニューアルした。