植物置き換え食品市場の開拓に動くイオンがPB「ベジティブ」投入、成功のカギは?
「トレーダー・ジョーズ」、「ホールフーズ」参考に商品を3つに分類
「ベジティブ」シリーズはイオングループの「イオン」「イオンスタイル」「イオンスーパーセンター」「マックスバリュ」の計約2000店で販売。品目数はこれから順次、拡大していくという。
商品開発は、「ホールフーズ・マーケット(Whole Foods Market)」や「トレーダー・ジョーズ(Trader Joe’s)」といった、米国の食品スーパーの先進事例を参考に進める。商品化の方向性を大きく3つに分類し、①「魚や肉」を、大豆をはじめとした「豆類」に、②「牛乳」を、アーモンドやココナッツ、大豆などの「物性ミルク」に、③「カリフラワーライス」のように、米や小麦などの穀物を、「ブロッコリー」「カリフラワー」に、それぞれ置き換えていくという。
しかし、国内では植物性原料の食品に対する、消費者の関心や知識はまだまだ高いとは言えない。同シリーズの浸透を図るには、商品の情報発信や売場での提案が重要となる。
そうしたなかイオンは、シュレッドチーズであればチーズ売場で、というように、既存のカテゴリー売場で着実に提案することで、購入につなげるという。
イオントップバリュ取締役マーケティング本部長の和田浩二氏は「大量購入されるような商品ではないため、大量陳列のようなかたちではなく、定番の売場でしっかり品揃えし、デジタルツールなども活用しながら商品の価値を伝える。そうすることで『今回は“植物置き換え”食品にしてみよう』と、少しずつ食生活に取り入れてもらえるようにしたい」と話す。