店舗レポート 日本初上陸のb8ta(ベータ) 体験してわかった!お客と出品者に魅力的な理由
接客でまず伝えるのは
出店企業の「ミッション」
接客も特徴的だ。ベータは「売ることを主目的としない」接客を志向している。
たとえば、ベータの接客では、来店者への声掛けは「いらっしゃいませ」ではなく「こんにちは」だ。そして商品説明の際にはまず、商品の使い方や機能ではなく、そのメーカーが掲げる社会的「ミッション」から伝えるようにしている。
さらに、すべての出店商品について紹介できるように、店舗スタッフは出店企業から直接レクチャーを受けるとともに、オンラインツールを活用した学習も受ける。そうすることで、「出店企業の代表者」のような接客が行えるようにしているという。
有楽町店、新宿店ともに店舗スタッフ数は8人。日本の消費者は接客サービスを重視する傾向があるとして、米国の店舗よりも多くの人員数を配置している。
このように「ベータ」は、出店企業に対して、自社商品を好立地で、かつ限られた予算でプレゼンテーションできる場を提供していると言える。
筆者自身、取材時に店を見ると、今まで知らなかった多くのユニークな商品に惹きつけられ、時間があっという間に過ぎていった。
消費者に対しては、「体験」「発見」のある場という価値を提供している。これは近年、業態の垣根を越えた競争が激化するなか、リアル店舗に求められている価値そのもので、丸井グループのような商業施設側にとっても魅力のある店と言えるだろう。
今後の「ベータ」の日本での店舗展開について北川氏は「店舗数拡大の構想はもちろんあるが、現段階では次の出店計画は未定」と語っている。「ベータ」は日本の消費者やメーカーに支持されるのか。オープン後の動向に注目だ。
「b8ta Tokyo – Yurakucho」店舗概要
所在地:東京都千代田区有楽町1-7-1 「有楽町電気ビル」1階
営業時間:11:00 ~ 19:30
売場面積:256㎡
「b8ta Tokyo – Shinjuku Marui」店舗概要
所在地:東京都新宿区新宿3-30-13 「新宿マルイ本館」1階
営業時間:商業施設に準拠
売場面積:122㎡