食品スーパーが手本とするべきベーカリー#1 基本の食パン13選
そのほか、スペースの問題上、今回は泣く泣く詳細の紹介を我慢した、素晴らしい「食パン」に会えるお店もいくつか挙げておきます。これらのお店の商品を食べれば、日本の食事パンの代表である食パンが、いかに素晴らしいものかが再認識できるでしょう。
⑤ 「たまき亭」 (京都・宇治)
⑥ 「ラトリエ・ドゥ・プレジール」 (東京・祖師谷大蔵)
⑦ 「シニフィアン・シニフィエ」 (東京・三軒茶屋)
⑧ 「PANYA Komorebi」 (東京・西永福)
⑨ 「AOSAN」 (東京・仙川)
⑩ 「ベッカライ・ブロートハイム」 (東京・桜新町)
⑪ 「ブーランジェリー スドウ」 (東京・松陰神社前)
⑫ 「ジュウニブン・ベーカリー」 (東京・新宿 「京王百貨店新宿店」内)
⑬ 「タロー屋」 (埼玉・北浦和)
食パンは唯一、購入者が切ることによって中身のスライス面まで焼き、〝香り高い耳〟にできるパンであり、トーストして付加価値もつけられます。つまり、作り手と食べ手のコラボレーションによりさまざまな味わい方を生みだせることが醍醐味であると言えます。
今回は、「角食と山型」「天然酵母かイーストか」「水分量や加水率」「熟成」「塩分」「焼き方や温度」などのポイントまでは言及しませんでしたが、食パンは主原材料である小麦と副原材料だけでおいしさや品質がつくれるような簡単なものではありません。シンプルかつ食事の基礎となるような食材であるだけに、使う酵母や水分量を変えるだけでまったくの別物になってしまいます。
非常に繊細な商品ではありますが深く追及すればするほど、他社と一歩も二歩も差がつく商品に育成できるはずです。
【キタノカオリ・プロフィール】
某食品スーパーで長年精肉バイヤーおよび総菜開発に携わる。現在は営業部門から離れているが当時からの食べ歩きは今も続けている。27~8年前に自家製天然酵母パンの草分け店「ルヴァン」のパンに出会い、パンの世界に魅了される。休日には数々の専門店を訪れ、有名店主・シェフたちとの親交も深い。パン以外にもスイーツ、コーヒー・紅茶、うどん、カレーなども食べ歩く。多趣味でもあり休日は忙しい。