ディスカウント激戦区に出店! 「ロピア昭島アクロスプラザ店」の売場を解説(青果&鮮魚編)

榎本 博之(経営コンサルタント事務所 アズライト代表)

 鮮魚を境に開放的なレイアウトに変化

  鮮魚は、売場全体を薄暗くして壁面や平台にスポットライトを当て、青果からの視認性を高めている。青果と同様に演出を意識した売場づくりがされている。

  売場のトップは、平台118尺を使用したマグロコーナーだ。ロピアの名物商品「生本鮪ブーメラン」から始まり、サク切り、切り落としの順で、フェース数をしっかりと確保して展開。上段棚の商品はアイテム数を絞って陳列し、11品を丁寧に紹介している。

  マグロコーナー以降は、これまでと打って変わって開放感のある売場が広がり、印象が大きく変わる。売場中央に平台が配置され、回遊を促す開放的なレイアウトにギアチェンジする。テーマパークのアトラクションが導入部分で期待感を高めるように、入口から青果売場はあえて閉塞感をもたせ、鮮魚以降の売場を引き立てる仕掛けとして活用しているように感じられる。

  名物商品である生アトランティックサーモンはマグロコーナー付近の平台エンド部分で単品量販する。また、「はみ出し巻き」や太巻などのアイテムは主通路に沿って陳列していた。また、店奥角では週末限定で行うバイオーダーの握り寿司のコーナー(平日であった視察当日は、プレパックの握り寿司や丼を販売)を導入している。

「まぐろ・ねぎとろ丼」(690円)
「まぐろ・ねぎとろ丼」(690円)

  続く冷凍コーナーでは、BBQキットや、サンフランシスコの漁師料理である「チョッピーノ」を提案商材として訴求する。ごはんと具材をセパレートした丼もの商品は、イラスト入りのPOPを用いて、出来たて感覚を楽しむ方法を紹介している。鮮魚は空間演出のほか、こうした商品の提案による買い上げ点数増加を狙う姿勢が目立っていた。

 後編では総菜、精肉、加工食品の売場などをレポートする。

 (店舗概要)
所在地  東京都昭島市武蔵野2-11-40アクロスプラザ昭島1
開店日  2025327
営業時間 10:0020:00
駐車台数 1300台(共用)
駐輪台数 50台(共用)

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