ディスカウント激戦区に出店! 「ロピア昭島アクロスプラザ店」の売場を解説(青果&鮮魚編)

榎本 博之(経営コンサルタント事務所 アズライト代表)
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ロピア(神奈川県/髙木勇輔社長)は3月27日、東京都昭島市の近隣商圏型ショッピングセンター「アクロスプラザ昭島」内の1階に「ロピア昭島アクロスプラザ店」(以下、昭島店)をオープンした。ディスカウント業態を中心に競争が激しいエリアにおいて、ロピアがどのように存在感を出しているのか。同店の売場づくりについてレポートする。

周辺はディスカウント業態を中心に競合店が多数出店

 昭島店は、西武拝島線「西武立川」駅から徒歩約10分の場所にある。国道16号や幹線道路である五日市街道からアクセスがしやすく、近隣だけでなく広域からの来店が期待できる立地である。

 「アクロスプラザ昭島」は総延床面積約1500坪の近隣商圏型ショッピングセンターだ。昭島店は同施設の1階に新設店舗として出店した。同施設内には、昭島店と隣接するドラッグストア「クリエイトSD」のほか、100円ショップ「セリア」などが出店する。

 周辺はディスカウント業態を中心に競合店が多く、イオン系列の「ザ・ビッグ昭島店」、ヤオコー系列の「フーコット昭島店」、また「オーケー昭島店」などがある。西武立川駅前には「ヤオコー西武立川駅前店」も構えており、買物先の選択肢が豊富なエリアだ。こうした環境下で、ロピアがどのような売場づくりをしているのかを確認したい。

青果では少量・量り売りの販売を実施

 主要売場を見ていく。青果は主通路のみの売場で、両側を陳列什器で挟むように構成されており、やや狭さを感じる。品揃えはとくに野菜に注力。果実は、視察時は国産アイテムが少ない時季であったため、品揃えを絞っていちごをメーンに展開していた。

 売場トップでは、下部からスモーク状の冷気が発生する什器を使って葉物野菜を販売する。スモーク状の冷気は蒸散を防ぎ、鮮度維持に効果を発揮している。演出面に加え、質にもこだわる新しい売場の仕掛けだ。

  通路を進むと、大容量・まとめ売りの野菜が並ぶ。陳列ボリュームは、売場トップや一部のスポットコーナーよりも抑えられていた。常温什器は2段に分け、品揃えの幅を広げている。トマトやきゅうりなどの定番商品のほか、長さ30cm以上の大長なす(本体価格1139円、以下税別)や白なす(1159円)といった特徴ある商品も揃える。

大長なす(1本139円)
大長なす(1本139円)
白なす(1個159円)
白なす(1個159円)

 一部商品は少量での販売や、量り売りを実施する。量り売りは、利用客がはかりを使って値付けを行うスタイルで、視察時はスナップエンドウやミニトマト、しいたけの3SKUを展開していた。

量り売りのスナップエンドウ(100g109円)
量り売りのスナップエンドウ(100g109円)

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