スーツの青山、人気ブランド「AMERI」とモード服新ブランドを立ち上げた理由と勝ち筋
ライブコマースの展開を強化
CIS.(シス)のラインナップにはセットアップ以外にオーバーサイズのジャケットやワンピースなどが揃い、実際これまでのスーツスクエアのイメージとは大きく異なる。
「すでにあるラインナップと同じものをやっても意味がないし、当社が不得意としているカジュアル色をはじめ今までにないエッセンスを入れてこそ、新たなブランドとしての立ち位置を確立できると考えている」
価格帯はジャケットで30,690円(税込)~、そのほかボトムスは20,790円(税込)~、ワンピースは32,890円(税込)~という設定で、「アメリ価格とスーツスクエア価格の中間帯を意識した」という。現時点(2024年11月)では、東京、大阪を中心とした全国16店舗とオンラインで販売している。

9月に第一弾で販売したクールなストライプのワンピースは、まさに黒石氏のエッセンスが存分に入ったビジュアルだ。黒石氏自身が着用したことで注目を集め、即完売するという結果に。売上も概ね計画通り進んでおり、購入者のツイートには「休日の洋服だけでなく、CIS.(シス)なら仕事着でも黒石さんと同じ服を着ることができる」というコメントが多数見られるなど、期待以上の効果が出ているという。
「ブランドデビューした昨年秋冬企画では模索も含めて落ち着いたデザインやベーシックなカラーにしたところがあるが、今年春夏企画については、カラーもデザインもよりエッジの効いたラインナップが登場する」
黒石氏と手を組んだことによる反響は予想通りだが、もう一つ期待したのがライブコマースの強化だ。すでにAMERIの取り組みを参考に、国内より先行して中国向けにライブコマースをスタートしている。

「AMERIではライブ配信を行ってその場で即購入できる仕組みができており、配信時間もファンの多くが視聴しやすいお昼休みや帰宅途中、夜自宅でくつろぐ時間などが計算されている。当社でもこれまでSNSの活用は進めてきたが、学ぶ点が非常に多い。今後、スーツなどでも同じような形でライブコマースを展開する、それも本部主導ではなく店舗スタッフが主役となって実施するなど、AMERIをお手本に幅広く挑戦していきたい」





クローガーが予測「25年の5大フードトレンド」、セインズベリーのアルディ対策とは