ユニー、個店主義取り入れた「ピアゴ」今春にも出店、何がどう変わるのか?

ダイヤモンド・チェーンストア編集部
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“ドンキ流”の「個店主義」を取り入れる

  ダブルネーム店舗の展開だけではない。

 19年4月に関口氏が社長に就任して以来、ユニーでは新体制と旧体制を交えた会議を繰り返すと同時に、「ドン・キホーテ」の店舗で3カ月間の研修を実施するなど、ユニー社員の意識改革に力を注いでいる。同時に、人事評価の見直しも進めており、“ドンキ流”の実力主義型の評価制度を導入する計画だ。

 店舗運営に関しても、ドン・キホーテが掲げる「個店主義」を取り入れた運営手法を普及させる考えだ。売上ボリュームの大きい衣料品は「バランスを見ながら(個店への)権限移譲を進めていく」(吉田社長)としているが、衣料品以外の部門は、仕入れや売場づくりに関する権限を個店に委譲していくという。

 205月頃をめどに、“ドンキ流”の運営手法を取り入れた「ピアゴ」の実験店舗を中京エリアに出店する。PPIHの吉田社長によれば、この実験店舗はダブルネーム店舗とは異なり、従来の「ピアゴ」の売場を残しながら、「個店主義」の店舗運営を取り入れたこれまでにない新しいモデルの店舗になるという。この実験店で仮説検証を繰り返し、20年夏以降に全国の既存店舗に波及させていくとしている。

 中長期経営計画「Vision2020」を1年前倒しで達成したPPIHは、次の10年に向け、新中長期経営計画「Passion2030」を発表。国内海外合わせて売上高3兆円をめざす。その中でユニーはどれだけの売上を占めることになるのだろうか、新しいモデル店舗がそのカギを握りそうだ。

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