スイーツも「OMO」の時代!チーズタルトの「BAKE」が編み出した新たな成功法則とは

2024/04/22 05:57
笹間聖子
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令和の世はまさに、チーズタルト群雄割拠時代。さまざまなチーズタルト専門店が生まれては消えていく中、立地の良さと、店舗で焼き上げる「工房一体型」の専門店業態で、右肩上がりに成長を続けてきた『BAKE CHEESE TART』。だが2020年、コロナ禍の緊急事態宣言を受け、『BAKE CHEESE TART』を含めてBAKE(東京都/山田純平)が運営するパティスリーの売上は、9割減まで落ち込んだ。そこから脱却するために仕掛けた新たなる戦略と、同社の強みについてレポートする。

店舗で焼き上げるシズル感とおいしさ

BAKE大宮店
BAKE大宮店

 駅中で、ふと漂ってくるお菓子の甘い香り。惹かれて近づくと、ガラス張りのシックな店舗に並ぶ、焼き立てのスイーツ…。そんな五感に訴える設計で急成長し、2013年の創業から2019年にかけて、全国100店舗に拡大した製菓企業BAKE。中心ブランドは、チーズタルト専門店の『BAKE CHEESE TART』、カスタードアップルパイ専門店『RINGO』、バターサンド専門店『PRESS BUTTER SAND』の3種類だ。

 BAKEの強みは、駅近や通行人の多い立地と、工場で半製造して店舗で焼き上げる「工房一体型」のシズル感、そして、期待を裏切らないおいしさの追求にある。

 だがそこで、どうしても高くなるのが原価率だ。BAKEは原価の高さを、「1ブランド・1プロダクト」に絞ってコスト効率を上げることでカバーしている。看板商品だけを提供することで、製造工程と費用を極力削減。さらに、来客数を予想して個数を調整できるため、ロス削減にもつなげている。

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