クスリのアオキHDがM&Aを加速! ついに四国にも進出へ
中四国の競争はさらなる激化が必至に 地場SMのさらなる淘汰も進む?
中四国地方は、食品スーパーやドラッグストア、ディスカウントストアの有力チェーンがしのぎを削る、全国屈指の激戦地の1つだ。
クスリのアオキHDが市場侵攻の足掛かりとした愛媛県だけを見ても、食品小売では「フジ」「マルナカ」「マックスバリュ」「ハローズ」、ドラッグストアでは「コスモス薬品」「ドラッグストアモリ」「レデイ薬局」、ディスカウンターでは「ラ・ムー(大黒天物産)」「ダイレックス」などそうそうたるプレーヤーが揃う(参考:「生鮮ドラッグVS食品スーパー 至近に8店、隠れた激戦地・愛媛の勝者は」)。 ここにクスリのアオキHDが一挙に10店舗超を展開することになるわけで、競争激化は必至の情勢だ。
さらに着目したいのは、前述のとおりママイからの転換店舗の多くが生鮮フルライン型店舗になる見込みである点。同フォーマットを”生鮮供給のハブ”とすることで、本来は生鮮の加工・販売が難しい300坪程度の小型店も、生鮮を一部扱うかたちで出店することが可能になる。もちろん出店用地の確保や後述する建築費高騰を考慮する必要はあるが、理論上は青木社長が打ち出した「四国全土への出店拡大」は決して無理難題ではないだろう。
また、すでに四国内で一定の地盤を築いている「コスモス薬品」「ドラッグストアモリ」とは一線を画した、「生鮮フルライン+調剤併設」という究極のワンストップ性を訴求できる点で、クスリのアオキHDは大きなアドバンテージを有する。実際に出店が進み店舗網が密になっていけば、ドラッグストアだけでなく、とくにママイのような地場SMが受ける影響は大きい。クスリのアオキHDの追い風になるような、さらなる”M&A案件”が生まる可能性も高いだろう。